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健康経営優良法人・銀の認定取得のために、ヘルスケアテクノロジーズが組織したチームを紹介
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健康経営優良法人・銀の認定取得のために、ヘルスケアテクノロジーズが組織したチームを紹介

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健康優良企業の「銀の認定」および「健康経営優良法人認定制度」の「ブライト500」を取得すべく、ヘルスケアテクノロジーズ(以下、HT)は取り組みを続けています。取得を目指される企業が増えていくなかで、HTが記録を残すことで後に続かれるみなさんの参考になればと本連載を公開してきました。

第2弾にあたる前回は、社長の大石も交えながら健康経営優良法人認定をHTが取得する理由について紹介しました。第3弾となる今回は、「プロジェクトチーム」の業務内容や実際の苦労話などを紹介します。

認定取得に取り組む前の状態について

「銀の認定」取得のための評価ポイント数

まず認定取得に取り組む前の状態について簡単に紹介しましょう。「銀の認定」にはチェックリストのフォーマットがあります。それを埋めてみたところ、2021年11月5日のスタート段階での自己採点の結果は63点。健康診断関連はできていましたが、「健康づくりのための環境づくり」など、ほかはほとんど1点で「できていない」状態でした。表を見れば、どこの会社でもやっている基本的なことだけでは60点ぐらいしか獲得できないのが分かるかと思います。HTも最初はここからスタートしました。

チェックシートは会社が所属する健康保険組合のウェブサイト等で公開されていることが多いです。以下にサンプルとして、健保連東京連合会さんがウェブサイトに掲載しているチェックシートを転載しておきます。

変更されることもあるので健保連東京連合会さんのウェブサイト(https://www.kprt.jp/contents/health/)から最新版をDLしてみてください。

ポイントを獲得するためにやらなければならないこと

「銀の認定」を取得するにはこのチェックリストで80点以上を取らなければなりません。食・運動・禁煙など、なにか特別なことをやっていかないといけないわけです。本来の業務に加えて、新しい施策を企画・実行していくのは「しんどい」と語るスタッフも当初はいました。

最低ラインの80点ぐらいならば“普通に”やればいけると思われる方も多いかもしれません。しかしHTは100点満点での認定取得を目指しています。100点となると普通だけでは足りないのですが……

松尾(PM):「100点を目指す」と会社として宣言したのはいいものの、自分たちでハードルをかなりあげてしまった感じがあります。80点だったら、やっていないことをやればいいだけなので。
さらに何をしなければいけないのかが「よくわからない」のも苦労のタネです。たとえば“定期的に”と書いてあっても具体的にどのぐらいの頻度かまでは書いてありません。“これしたら◯点”という加点条件もとくにないんです。私たちの施策が何点になるのか・やれば満点に近づくのかを細かく確認するのにとても苦労しています。

プロジェクトチームの紹介

認定取得および満点の目標を果たすために、HTは下記のような体制でチームを組織し、会社全体として取り組んでいます。それぞれの役割や、業務を通しての気づきをPMの松尾はじめ各担当者に聞きました。

各チームの役割・目標・担当の紹介

--プロジェクトチームの全体について教えてください--

松尾(PM):組織は上の体制図のとおりです。このあと話が出る3チーム(申請書準備チーム・健康施策の検討チーム・効果検証チーム)に広報チームを加え、さらに施策検討チームの配下に6つのグループ(ヘルスリテラシー向上・メンタルケア・食・運動・女性・禁煙)を置いています。最初の自己採点で点が取れていなかった部分をグループとして強化する体制です。点数をどのように取っていくかの話し合いもグループでうまくできるようになっているなと思います。

--プロジェクトチームを作る上で気を付けたことは何かありますか?--

松尾(PM):認定取得のための点数稼ぎだけでなく、「実際に従業員の健康につながる」または「取得を自分ごと化してもらう」ための組織づくりを心がけました。あとはチームのメンバーに多様性を持たせたのも工夫点かもしれません。大きいのは医療従事者とビジネスサイドのスタッフを混ぜながらチームを組織した点です。「禁煙」のところに喫煙者を入れたり、「女性」は施策案が活発に出るように女性メンバーだけのグループとしましたが、男性の私が部分的に入って男性側からの意見も反映してもらえるようにしたりしました。

天野(効果検証チーム):HTの場合ですと「銀の認定」を取得できたら、健康経営優良法人の認定取得に向けて申請することが決まっていたので、今年度の認定申請に間に合わせるために、短期間で進めなければなりませんでした。そのため、プロジェクトチーム内で申請要件の漏れが無いようにチェックできる体制づくりも重要です。HTの場合は、施策案についてリーダーが催促したりせずとも、自発的に各チームから情報や意見が上がってきている状況です。各自が責任持って、よく回っているなと感じています。

あとは、いい意味で「偉い人がいない」んですよね。社長の大石がプロジェクトオーナーではありますが、ミーティングなどに頻繁に顔を出したりはとくにしません。2週間に1回は施策の見直しや次への発表会をしていますが、現場からアイデアがでて、メンバー同士で意見交換もできています。発言しやすい環境がつくれているなと感じます。緊張する空気もありません。自由に発言しやすい。みんなで作り上げている感じがあります。

チーム紹介

つづいて「PM」「申請書準備」「施策検討」「効果検証」それぞれのチームについて紹介します。「具体的な業務内容」「苦労や失敗からの気づき」「このポジションに必要なもの・役にたつもの」を各担当に聞いてみました。

PM(プロジェクトマネージャー)

松尾(PM)

■具体的な実務内容
松尾(PM):「全体統括・スケジュール管理」がPMの主な仕事です。申請の締切が決まっているだけでなく、行う施策は半年以上継続していないといけないとう基準があります。スケジュールを把握しながら、全体を見るのが重要です。認定の要件を満たせるようにイメージしつつ、可視化しながら各グループに指示して動いています。

■苦労や失敗からの気づき
松尾(PM):認定取得のための専任スタッフはいません。ほかの業務もこなしながら認定取得の取り組みをしています。業務を小分けして配分するなど、無理がないように全体をコントロールするのが重要だなと感じました。

■このポジションに必要なもの・役にたつもの
松尾(PM):医療的な知識や経験値のある人がPMとして動けたら理想的だなと思います。HTは医療従事者が常勤している体制があり一般的な会社とは違い特殊な配置ができています。他社で医療従事者を配置することは難しいと思いますので、PMとしてプロジェクトを取りまわした経験がある方の中から、少なくとも健康に関心があるメンバーをアサインできればと思います。

天野(効果検証チーム):自発的に現場が動けている一方で、会社としての考え方や方向性とズレる可能性があると懸念もしていました。その点、経営陣と現場の意見を調整できる能力はPMに必要そうだなと感じます。

申請書準備チーム

■具体的な実務内容
大塚(申請書準備チーム):申請書準備チームの仕事は主に2つ。「(1)施策実績」と「(2)健康診断結果」のデータ準備です。HTでは人事の私が担当していて、主に(2)の準備をしています。

■業務において苦労したこと・失敗したこと
大塚(申請書準備チーム):各施策の認定基準が抽象的なのは、申請書準備チームの領域も同じです。“社内への周知文”ぐらいの粒度でしか説明がされていません。どこまで・どのような掲出物が必要かを自分で勝手に判断はできないので、所属している健康保険組合の認定窓口に都度確認しながら準備をしています。

また「(2)健康診断結果」において、いつの期の健康診断データを使うかの判断をする必要があると準備を進めて初めて知りました。健康診断データが受診病院から健保に渡って受け取れるタイミングは、受診から2か月後です。健康診断期間は4月~3月であり、3月に受診をした人の結果は次年度の5月以降に健保は把握することになります。

大塚(申請書準備チーム):銀の認定の申請は6月ですが、もし受診率が低かった場合やそもそも昨年度データが間に合わなかった場合は、一昨年のデータを使用しなければなりません。しかもHTは昨年5月に所属する健保を切り替えるというイレギュラーがありました。もし、一昨年のデータを使用する場合は、切り替え前の健保からデータを取り寄せる必要があるんです。私も準備を初めてするので、しっかり準備できるか正直心配で……。

■このポジションに必要なもの・役にたつもの
大塚(申請書準備チーム):経験者がいれば一番ですよね。実際に書類の準備をした経験があって、申請して認定までとった経験がある人。加点条件などが抽象的で苦労しますから、どのような書類を作ったらいいかを分かっている人は貴重だと思います。しかし申請のためだけにわざわざ人を採用する会社はないはずです。そのため、社内で適切な人を選定して担当してもらうことになりますが、その際には、行政機関とやり取りをしたことがある経験があるなど、書類作成に抵抗がない人を選ぶのが良いと思います。または、費用が許せば外部に委託する選択肢もあるかと思います。

施策検討チーム

■具体的な実務内容
松尾(PM):読んで字のごとく、施策を検討して具体的に実行に移すチームです。資料や成果物の整理もこのチームが行います。
認定を受けるだけでなく、やるからには意味あるものにしたいと私は考えています。アンケートの話しものちほどありますが、1回目の結果をみたときに社員内で意識の幅があるのを感じました。意識の幅がある条件下で、みんなが楽しんで取り組んでくれる施策を考えたいと努力しています。100点をめざすだけでなく、+αで“おもしろさ”を足していきたいです。

■業務において苦労したこと・失敗したこと
松尾(PM):前向きに取り組めてはいますが、認定取得の施策検討が本業ではありません。そのため本業との兼ね合いに苦労しています。HTの場合、医療従事者がシフト制で動いているのもあって、進捗を確認したり相談したりする時間の確保が難しいんです。ビジネス側は平日勤務で固定的なので、余計に。医療従事者の夜勤や土日勤務があったりする中で、コミュニケーション面で工夫が必要になりました。そのため定例のミーティングを多めに置いて、時間の調整に努めているところです。

■このポジションに必要なもの・役にたつもの
松尾(PM):施策に対する知見や経験がある人は活躍できそうですよね。ただし医療従事者は正しい知識を持っていたとしても、受け入れやすい形に整えたりした経験がありません。そのため発想力を働かせられるかも重要です。あとは短期間で施策を完遂させなければならないため、指示待ちをせずに自発的に動ける人がこのチームには向いていると思います。

効果検証チーム

天野(効果検証チーム)

■具体的な実務内容
天野(効果検証チーム):こちらも名前のままですが、社員にアンケートをとって効果検証をするのが仕事です。意識調査の結果を提出物として準備しなければならないのはもちろん、「銀の認定」をとったあとの「健康経営優良法人認定」の方でも効果改善していくにあたってアンケートをとっていく必要があります。
くわえて今まで健康に関するアンケートをやる機会がHTとしてありませんでした。そのため従業員の健康意識について“まずは知ろう”という意味合いも込められた仕事だと感じています。四半期に一度やっていく予定で、1回目では下記のような項目でアンケートを実施しました。

■業務において苦労したこと・失敗したこと
天野(効果検証チーム):アンケートには決まりきった雛形があるわけではありません。適切な設問数・構成を設定するのに頭を使いました。聞きたい項目を機械的にただ並べてもダメなんです。最終的に20問ぐらいとしましたが、多すぎてもアンケートは答えにくいですし、設計をしっかりしないと意味のあるデータは取れません。「プレゼンティーイズム」の測定方法なども取り入れながら、何度も修正を重ねました。回を重ねるごとに、その間でおこなった施策の効果なども今後みていきたいなと思っています。

■このポジションに必要なもの・役にたつもの
天野(効果検証チーム):やはり顧客アンケートなどを作った実務経験がある人はいいですね。分析などを事業でやった経験がある人とか。弊社はウェブアンケートで行っているため、同じようにやるならフォームを作れるぐらいのITリテラシーはいるなと思います。“紙でやる”とか“拠点がいくつかある”といった場合は、会社の意向に合わせて柔軟に対応できる力も必要かもしれません。

天野(効果検証チーム):あとは結果を単に集計するだけでなく、次の施策に向けたアクションにつながる設問項目を作っていく工夫も重要です。作って終わりではなく、得られた結果を分析し、施策を重ねるごとにアップデートを続けられる向上心みたいなものですかね。

まとめ

健康診断関連以外は「できていない」状態からHTは認定取得に向けてスタートしました。抽象的な加点条件などを一つひとつ手探りの状態でクリアしていくなかで、チームを組織して体制を整えながら施策の企画運営に動いています。それぞれのチームでも苦労を重ねてきたと紹介しましたが、みなさんの参考になりましたでしょうか?

次回の記事では、チームより下の階層のグループやメンバーについて紹介したいと思います。次回の記事もご期待ください。


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