ワークライフバランスの取組事例5選と取り組みのポイント
見出し画像

ワークライフバランスの取組事例5選と取り組みのポイント

HELPO マガジン

「ワークライフバランスで実践できることはどんなことか?」
「ワークライフバランスの実例を参考にしたい」

ワークライフバランスの実現を目指すにあたって、上記のお悩みをお持ちの方は多いでしょう。しかし、企業の実例を参考にする前に、ワークライフバランスの意味と、企業と従業員にもたらすメリットを把握しておくことが重要です。

この記事を読むことで、ワークライフバランスの意味とメリットを把握した上で、実例を参考にできるようになります。ぜひ参考にしてみてください。

ワークライフバランスの定義

ワークライフバランスとは「働くすべての人が、仕事とプライベートとの調和をとり、両方で充実感を持ち、豊かな生活を実現させる働き方や生き方」のことです。

プライベートが充実することで、精神的なゆとりや生活のメリハリができます。その結果仕事でも、高いパフォーマンスを発揮することにつながるのです。

このようなことから、ワークライフバランスを実現させることは、仕事とプライベート両方を充実させ、相乗効果を生むことにつながるといえます。

ワークライフバランスの実践は企業にも働く人にもメリットがある

ワークライフバランスを実践していくと、従業員だけでなく、企業にとってもメリットがあります。

【企業側のメリット】
・離職率の低下
・人財確保
・企業のイメージアップ
・生産性の向上

【従業員側のメリット】
・趣味や学習に使える時間を確保できる
・育児や介護をしていても仕事をあきらめる必要がなくなる
・休息にも十分な時間を確保できる
・生活にメリハリが生まれる

ワークライフバランスを実践していくことで、企業が抱える課題解決や、従業員が叶えたい夢の実現に期待できるようになります。

ワークライフバランスの実践のために企業ができること

ワークライフバランスの実践に向けて、企業でできることは数多く存在し、すでに多くの企業が取り組んでいます。ここでは、初期段階で取り組みやすい2つの方法についてみていきましょう。

長時間勤務の削減

従業員のプライベートを充実させるためには、長時間労働の削減が必要です。しかし、ただ残業をしないという制度の導入は推奨できません。なぜなら、ただ労働時間だけを削減しても仕事量が減らないからです。

実際に労働時間だけを削減した企業では、家に仕事を持ち帰ったり、管理職の負担だけが大きくなったりといった課題が生まれています。

そのため、生産性を向上させながら労働時間削減に向けた施策を行うことが重要です。生産性を向上できれば、少ない投資(人・物・金)で最大の利益が生まれます。生産性の向上は、将来的に日本全体で訪れる労働力減少の課題解決策にも有効な手段です。

福利厚生の充実

福利厚生の充実は従業員のリフレッシュや、プライベートの充実に大きく貢献できるものです。企業によってさまざまな取り組みがありますが、以下のような福利厚生があります。

■連続休暇取得制度(半年~1年の間で5日間前後の休暇を必ず取得する)
■外部サービスと提携し、レジャー施設などの割引制度を活用
■仕事に関わる資格取得支援

福利厚生では、従業員のプライベート充実の支援となる制度を採用していくのが有効です。リフレッシュできたり、資格を取得することであたらしいステージに立てたりと、従業員にとって大きな充実感が得られるでしょう。

ワークライフバランスを推進する制度

ここからは、ワークライフバランスを推進するための制度として、4つの制度を解説していきます。

育休制度

現在では、共働きが主流で子育ても夫婦で分担して行う場合が多いです。そのため、女性だけでなく、男性も育児休暇を活用しやすい仕組みに変えていくこともポイントとなります。

2019年時点では、男性の育児休暇取得率は12.65%となりました。取得率は年々向上しており、過去最高となっています。しかし、世界と比較すると日本男性の育休取得率はまだ低いのが現状です。

世界でみる男性の育休取得率は、ドイツでは2019年調査で35.8%、スウェーデンでは別格の約90%となっています。

育休期間や補償内容では日本が優れていても、育休を取得できていない原因には「子育ては女性がするもの」という概念がまだ、個人や企業で拭えていない可能性も考えられます。

男性が育休を取得することで、夫婦関係も円満になりやすくなるでしょう。夫婦関係が円満でなければ、仕事を終えて帰る場所で休まらなくなってしまいます。男性が育休を取得しやすい風土にしていくことが、企業にとって大切といえるでしょう。

参考:
厚生労働省|令和2年度雇用均等基本調査

独立行政法人 労働政策研究・研修機構|男性の育児休業の取得、過去最高の35.8%

在宅勤務(テレワーク)制度

在宅勤務制度を活用することで、さまざまなライフスタイルの人でも仕事がしやすくなります。しかし、在宅勤務はメリットもある反面、以下のようなデメリットもあります。

■コミュニケーション機会が減る
■仕事のオン・オフの切り替えが難しい
■評価方法を決めにくい など

在宅勤務制度を採用する場合は、デメリットをカバーできるような周りの施策を同時に考えることが重要です。デメリットがカバーできない場合、従業員がうまく在宅勤務に対応できずに、ストレスを抱えてしまう可能性があります。

フレックスタイム制度

フレックスタイム制度は、総労働時間のなかで「始業時間・終業時間を自分で決められる」制度のことです。フレックスタイム制度の場合は、総労働時間が変わるわけではないため、評価軸を大きく変える必要のないことが特徴となっています。

フレックスタイム制度も、さまざまなライフスタイルの従業員が、仕事とプライベートを両立できるために有効な制度です。子どもの送り迎えの時間に対応できたり、満員電車を回避できることでストレスを減らせたりします。

また、評価軸を大きく変えずに対応できるため、フレックスタイム制度は従業員にとっても不安が少ない制度になっています。

短時間勤務制度

短時間勤務制度は、以下の条件に当てはまる従業員の、1日の労働時間を6時間とすることが可能な制度で、企業に導入が義務付けられています。

■3歳未満の子どもがいる従業員
■1日の労働時間が6時間以上の従業員
■日雇いの従業員でないこと
■短時間勤務制度適用中に育児休暇を取得していない従業員
■労使協定で適用除外とならない従業員

育児や介護で、フルタイム勤務がむずかしい従業員でも働きやすくなるため、ワークライフバランスの実現に貢献できます。

また、正社員とほぼ同等の条件で短時間勤務が可能となる「短時間正社員制度」もあります。

参考:
厚生労働省|短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)について

厚生労働省|「短時間正社員制度」導入・運用支援マニュアル

ワークライフバランスの取り組みの10のポイント

ワークライフバランスの実現に向けて、押さえておきたい10のポイントを紹介します。

1.経営陣から目的・意図を従業員に共有し、行動する姿勢を見せる
2.専任の担当者を配置する
3.管理職が働き方の模範となる
4.有用なコミュニケーション風土をつくる
5.自分に矢印を向ける
6.職場全体で生産性を向上させる
7.プライベートと仕事のメリハリを意識する
8.取り組みの進捗を見える化する
9.社外の理解と協力を得る
10.他の企業の取り組みを活用する

ワークライフバランスを社内全体で推進していくためには、従業員の理解を得る必要があります。そのためには、従業員が意味や目的を捉え間違えないようにすることが重要です。

また、従業員が正しく理解し、自分ごととして捉えて実践していくためには、経営陣や管理職が共有し、模範となって行動していくことが欠かせません。

仕事とプライベートがしっかり区別できる生活リズムがつくれるようになれば、仕事でのパフォーマンス向上に期待がもてます。そのため、相乗効果で生産性も上がっていくでしょう。

また、休息の時間も取れるため、仕事に疲れを持ち込むことも少なくなります。従業員一人ひとりの雰囲気も明るくなり、コミュニケーションが活発になるきっかけにもなるでしょう。

参考:内閣府|社内におけるワーク・ライフ・バランス浸透・定着に向けたポイント・好事例集

ワークライフバランスの取り組み事例5選

ここからは、ワークライフバランスの取り組み事例を5つ解説していきます。事例を参考にすることで、自社の取り組みに活かせるポイントが見つかるでしょう。

参考:内閣府|社内におけるワーク・ライフ・バランス浸透・定着に向けたポイント・好事例集

旅行会社の事例

旅行業の会社では、営業職の抱える業務範囲がとても広く、長時間労働が定着していました。そのため、社内全体で働き方を見直す取り組みが重要と解釈し、改善に向けた取り組みがスタートしました。

具体的な取り組み内容は以下のものです。

■本社人事部に専任者を配置
■グループ各社に責任者と担当者を任命
■ワークライフバランス改善の好事例を表彰・社内報にて共有
■推進状況の見える化

上記の取り組みと同時に、経営陣や管理職に対して、会議でワークライフバランスの重要性を議論する機会を設けて意識共有を図っています。管理職が目的や意図を正しく認識できることで、従業員にも正確に共有することが可能です。

取り組みの結果、定着してしまっていた長時間労働は減少し、評価されることで改善に向けたモチベーションも高まりました。また、社内のコミュニケーションが活発になり、自主性も向上しています。

保険会社の事例

ある保険会社では、従業員満足度の低下からワークライフバランスの実現に向けての取り組みがスタートしました。なかでも、女性従業員の満足度が低かったことが、重要な経営課題と判断されました。

改善に向けて、女性従業員を集めた会合を開き、意見を吸い上げています。会合の結果、女性が働きやすい制度や労働環境が不足している課題が浮き彫りになりました。

課題を受けて以下の取り組みが行われています。

■マタニティ休暇の導入
■産前・産後休暇の全額補償
■育児サービス経費補助
■年間6日間の有給休暇取得を義務化
■在宅勤務制度を導入
■管理職の評価基準を変更

取り組みを自分ごととして実践してもらうため、管理職の評価内容に業務効率化の取り組みや労働時間目標が加えられました。また、好事例は表彰し、見える化することで、意欲の向上にもつながっています。

取り組みの結果、残業時間が業界平均の3分の1になり、有給休暇取得率が向上しました。

証券会社の事例

ある証券会社では、従業員アンケートから人事的課題を発見しました。課題を受けて、多様な世代の従業員を採用し、多様化させ、働きやすい会社をつくる方針を定めました。

取り組みのスタートとして「毎日19時前の退社」の徹底が進められました。

具体的には、残業が必要になる場合は15時までに管理職に申請し、管理職が承認する判断を下します。事前承認があることで、残業をしないために自身の生産性を高める意識が芽生えます。また、却下される場合は、どのように改善すればよいかを考える機会となるため、従業員の意識改革にも有効です。

このような取り組みは、はじめのうちはうまくいかなかったようです。しかし、トップの継続するという想いが強く、根気よく発信して5年がかりで定着していきました。ホームページにも19時前退社を記載して、外部の理解にも努めています。

結果として、従業員アンケートにおいて、全体の83%が「働きやすい」と回答するまでに至りました。また、若い世代の採用が進み、社内に活気も生まれています。

システム会社の事例

あるシステム会社では、社内でIT技術者の長時間労働が常態化し、その影響で従業員の健康面で影響が出ていました。加えて、情報を先取りしていく業界であるにもかかわらず、自己研鑽の時間を確保できていないことに、課題を感じていたといいます。

課題解決に向けて、残業時間の削減と有給休暇取得に乗り出しました。月間の平均残業時間を20時間以下、有給休暇取得日数20日100%達成を目標に以下の取り組みが実施されています。

■削減された残業代を賞与として支給
■大きな成果を上げた部門に懇親費用を付与
■月間80時間を超える残業は社長決裁
■月間で長時間残業が60時間・休日出勤発生のペナルティ
■飛び石連休となる間の平日は一斉有給取得日に認定
■不測の事態に備える5日間のバックアップ休暇

上記の取り組みをトップが経営戦略と位置づけ、熱意をもって取り組んでいきました。管理職に対する定期的な進捗確認と、全従業員への呼びかけを行うことで、従業員の意識に変化が生まれています。

結果として、残業時間の減少と有給休暇取得率が向上しました。また、働きやすい職場として企業表彰を受けるまでになっています。

建設会社の事例

ある地域の建設業界は、男性は長時間働くことが美徳という慣習がありました。そのため、労務管理や有給休暇取得などが進まず、女性が働きにくいことが課題でした。

慣習となっているため、意識はすぐには変わりません。そのため、ワークライフバランスの実現のために、社長自ら勉強会などに積極的に参加していきました。勉強会で得た知識や取り組み内容は、可能な限り社長の言葉で根気よく呼びかけていったのです。

当時、育児を行う従業員がいたことから、以下の取り組みがされてきました。

■子どもの学校行事に使える特別休暇
■育児看護特別休暇
■育児短時間勤務制度を小学校6年生まで特例で認める
■労働時間と業務の平準化

取り組みによって、上記の休暇制度のほか、地域貢献活動も評価され、企業表彰を受賞するまでになっています。メディアへの掲載もされていくことで、従業員が取り組みの必要性を実感し、意識に変化も生まれました。

参考:内閣府|社内におけるワーク・ライフ・バランス浸透・定着に向けたポイント・好事例集

健康管理もワークライフバランスの取り組みにおすすめ

ワークライフバランスの実現に向けて、多くの企業で労働時間の削減が課題となるでしょう。長時間労働は従業員の健康にも影響を及ぼします。そのため、従業員の健康をサポートしていくことも、ワークライフバランスの実現には必要です。

24時間いつでも、医療従事者に健康状態や病気などをチャットで相談できる「HELPO」というアプリがあります。従業員や子どもの急な体調変化の際にも、アドバイスが受けられたり、診察に適した診療科を教えてもらえたりするため、福利厚生の一環として有効なサービスです。

まとめ

ここまで、ワークライフバランスについて、企業で採用されている制度や取り組み事例について解説してきました。

事例のなかで、社内の意識改革には大きな労力が必要なことが伺えます。取り組み内容を参考にすることはもちろん大切です。しかし、前提として、ワークライフバランスを実現するというトップや管理職の決意と、根気よく従業員に発信していくことの方が必要だといえるでしょう。

取り組みが成功するまでは、一時的に生産性が低下したり、一部の部署に業務が集まってしまう可能性もあります。そのなかで、従業員の健康に影響が出てしまうこともあるでしょう。従業員の健康をサポートするHELPOは、すぐにでも活用できるサービスです。

従業員の健康サポートのため、HELPOの導入を検討してみるのはいかがでしょうか。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!