ハラスメント相談窓口とは何か?義務化・種類・窓口対応・設置時のポイントについても解説
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ハラスメント相談窓口とは何か?義務化・種類・窓口対応・設置時のポイントについても解説

HELPO マガジン

パワハラ防止法の施行により、企業にパワーハラスメントについての相談窓口を設置することが義務化されました。罰則規定はありませんが、パワーハラスメント対策を行わない企業は、社会から受け入れられなくなっていくでしょう。

企業は、どのような相談窓口を設置し、どのように運営していかなければならないのか、理解しておかなければなりません。

そこでこの記事では、ハラスメント相談窓口の役割、種類、窓口対応の流れ、設置時のポイントなどについて詳しく解説します。

ハラスメント相談窓口とは

職場でハラスメントの被害を受けた従業員が助けを求めて訪れる、ハラスメント相談窓口が果たすべき役割とは何なのでしょうか。また、企業による設置が義務化されましたが、具体的にはどのようなことなのでしょうか。

ハラスメント相談窓口の役割と義務化について説明します。

ハラスメント相談窓口の役割

ハラスメント相談窓口の役割は、企業ができるだけ早期にハラスメントの発生を把握して、対策を講じられるようにすることです。被害を受けた従業員が相談窓口にアクセスしてきたら、ヒアリングを行い、その後迅速に事実関係を確認します。

行為者・相談者にどのように対応すべきかを検討し、対策を講じます。ハラスメント相談窓口がなければ、被害を受けた人が、企業に伝えるための方法を模索するところから始めなければなりません。それでは、企業がハラスメントの存在に気づくのが遅れてしまうでしょう。

ハラスメント相談窓口の設置の義務化

パワハラ防止法の施行により、企業は、従業員からの相談や苦情に対し、適切に対応するための体制の整備をしなければならなくなりました。具体的には、パワーハラスメントについての相談窓口を設置し、従業員に周知することが必要です。

また、相談窓口では、パワーハラスメントが実際に発生しているケース、発生のおそれがあるケース、該当するか微妙なケースのいずれであっても、広く相談に対応し、適切な対応を行うようにしなければなりません。

さらに、パワーハラスメントの相談窓口を、セクシャルハラスメント、マタニティハラスメントなどの相談窓口と一体化させ、各種ハラスメントに対して、一元的に相談に応じることのできる体制を整備することが望ましいとされています。

ハラスメント相談窓口の種類

ハラスメント相談窓口は、「内部相談窓口」と「外部相談窓口」の2種類があります。それぞれ、どのような特徴があるのでしょうか。また、どちらを設置すればいいのかわからない企業もあるかもしれません。

内部相談窓口と外部相談窓口とは何か、選択する際のポイントはどこにあるのかについて解説します。

内部相談窓口

企業内に設置するハラスメント相談窓口が、内部相談窓口です。専任の担当者を置くことは難しいかもしれませんが、人事部や総務部に、兼任の相談窓口担当者を置くことはできるでしょう。男性と女性の担当者と責任者という、3人以上のチームが理想です。

相談者・行為者のプライバシーを守り、情報を漏洩させないために、他者に話が聞こえない個室や、外部のレンタル会議室を用意しましょう。

外部相談窓口

企業内にハラスメント相談窓口を設置できない場合や、内部相談窓口があっても人員が足りないなどの理由により十分な対応ができない場合には、外部相談窓口を利用しましょう。例えば、弁護士や社会保険労務士と契約したり、ハラスメント相談窓口の代行を行っている企業に委託したりして、外部相談窓口を設置する方法があります。

外部相談窓口の中には、従業員が企業を通さずに、直接利用できる相談窓口もあります。電話やメールによる相談も可能です。

また、企業の設置する外部相談窓口とは別に、従業員が相談できる公的な相談窓口もあります。厚生労働省や各都道府県労働局が設置した相談窓口が、無料で相談に応じてくれます。

ハラスメント相談窓口の対応の流れ

被害を受けた従業員が、ハラスメント相談窓口に相談した場合、どのような対応をしなければならないのでしょうか。

相談窓口でのヒアリング、事実関係の確認、対応策の検討、相談者と行為者への説明、再発防止対策という、ハラスメント相談窓口における対応の一連の流れについて説明します。

相談窓口でのヒアリング

相談窓口では担当者が、相談者の話をゆっくり時間をかけて聞きましょう。話をせかしたり、詰問したりすることは禁物です。また、「考えすぎですよ」などと、担当者の判断をさし挟むことはせず、あくまでも傾聴を基本としましょう。

1回の相談時間は、長くても50分程度までです。相談が終わらない場合は、いったん切り上げて次の相談日を設定することによって、相談者が落ち着いて考え直せる時間を持てるようになります。

相談者が相談だけをしたいと希望している場合は、話を聞くという「一次対応」のみで終えるケースもあります。

事実関係の確認

相談者が、企業が対応することを希望する場合には、相談された内容を元に事実関係を確認します。まずは中立的な立場で、担当者が行為者へのヒアリングを行いましょう。相談者と行為者の話に相違点がある場合には、相談者と行為者に確認をもらった上で、第三者にもヒアリングを行います。

第三者には、相談内容などについての守秘義務を理解してもらわなければなりません。また、メールなどのやり取りや、業務日誌など関係する書類も調査した上で、ハラスメントがあったのかなかったのかを判断します。

対応策の検討

ハラスメントの事実関係が確認できたら、行為者・相談者への対応策を検討しましょう。人事部の担当者、相談者の上司、行為者の上司などとも話し合い、就業規則やパワーハラスメント規定、裁判例などを踏まえた上で、対応策を考えます。

ハラスメントが確認され、行為者に対して懲戒処分が必要な場合は、減給・降格・懲戒解雇などを決定します。また、行為者への指導、行為者から相談者への謝罪、人事異動などの対応策を取ることもあります。

対応策の検討にあたって判断が難しい場合には、弁護士、社会保険労務士、都道府県労働局の総合労働相談コーナーなどに相談しましょう。

相談者と行為者への説明

相談者・行為者に対して、企業として事実関係の確認を行ったことや、どのような考えに基づいて対応策を決定したのかなどについて、十分に説明しましょう。

その際に、行為者のどのような行動や発言がハラスメントであったのかを、しっかりと伝えることが重要です。説明後に、懲戒処分・指導・人事異動等の対応策を実施します。

再発防止対策

同様の問題が再発しないように、フォローし続けましょう。パワーハラスメントを繰り返すと想定される行為者の場合、上司は行為者の言動に注意を払い、定期的に面談を持つ必要があります。また、コミュニケーションスキルを身に付ける研修を受けてもらうことなども考えられます。

さらに、ある程度の時間が経過した後に、プライバシーに配慮した形でハラスメントが発生した事実を企業内に公表するのも、再発防止には有効です。その際には、企業としてどのような対処を行ったのかについても伝えましょう。

ハラスメント相談窓口における対応のポイント

ハラスメント相談窓口は設置が義務付けられていますが、設置しさえすれば、ハラスメント対策として十分というわけではありません。

しっかりと運営できてこそ意味のあるものになりますので、相談窓口において、担当者がどのように対応するかが重要です。ハラスメント相談窓口における対応のポイントについて説明します。

秘密保持

ハラスメント相談窓口を訪れる相談者は、プライバシーに関わる、デリケートな問題や悩みを打ち明けにきます。そのため、相談窓口担当者は、相談者との間に信頼関係を築かなければなりません。

まずは、プライバシーを守り、相談内容について秘密を漏らさないことをしっかりと伝えましょう。また、相談した内容によって、相談者やその関係者が不利益な扱いを受けないように厳重な注意をすることも、相談者に周知しなければなりません。

事実関係の聴取

ハラスメント相談窓口の担当者は、相談を受けている時に、「ハラスメントに該当します」「あなたにも落ち度がありますね」などと、自分の判断を伝えることは避けましょう。あくまでも事実関係の聴取のみに留まるように、注意を払わなければなりません。

相談者に共感しているという姿勢を示しながら、相談者の主張する事実関係を聞き取りましょう。聞き取るべき内容は、いつ誰からハラスメントを受けたのか、相談者はどのように対応したのか、目撃者はいたか、メール等でハラスメントの存在を確認できるかなどについてです。

ハラスメント相談窓口設置時のポイント

ハラスメント相談窓口を設置する時には、どのようなことに注意しなければならないのでしょうか。相談者へのフォロー、窓口担当者の研修、相談受付マニュアルの整備の3点について解説します。

相談者へのフォロー

ハラスメントを受けた相談者は、程度の差こそあれ、心身にダメージを受けています。苦痛がすぐに癒えないような深刻なケースでは、産業医などと連携をしながらフォローしなければなりません。

ハラスメント相談窓口に相談して良かったと思ってもらえるように、今後、企業として取り得る対応策を説明して、相談者に寄り添う姿勢を明確に示しましょう。

窓口担当者の研修

ハラスメント相談窓口担当者が、ハラスメントに関する知識や傾聴などのスキルを身に付けるために、外部研修などの受講も検討しましょう。また、「産業カウンセラー」の資格取得のサポートなどもしていくと、相談員は育っていきます。

ハラスメント相談窓口と担当者を支えていくためには、企業内の体制づくりが重要です。経営陣が率先し、企業全体で一丸となって、断固としてハラスメント対策を行うという方針を浸透させていきましょう。

相談受付マニュアルの整備

ハラスメント相談窓口に相談者がアクセスしてから、その都度、どのように対応すべきなのかを検討していたのでは、対応が遅れてしまいます。もちろん、ケースによって適切な対応は変わりますが、基本となる相談受付マニュアルを整備しておくことが、迅速な対応を可能にするでしょう。

あくまでも事実確認をするために役立つ応答方法を記載した、わかりやすいマニュアルであるように作成します。特に注意すべき点は、情報が外部に流出しないように細心の配慮を払うことです。

従業員のメンタル不調を予防するヘルスケアアプリ「HELPO」

パワハラ防止法の施行によって、企業にはハラスメント相談窓口の設置が義務付けられました。会社としてしっかりとしたハラスメント対策を行い従業員に周知した上で、従業員の相談できる窓口を用意する必要があります。

メンタルヘルス対策として活躍するのが、ヘルスケアテクノロジーズが提供するヘルスケアアプリ「HELPO(へルポ)」です。現在多く企業が導入している相談窓口では、相談者の情報が窓口に伝わります。そのため、限界を超えないと相談しないというケースもしばしば見られます。「HELPO」では、相談内容が企業側に伝わらないため、メンタル不調の初期からでも気軽に相談することが可能です。

HELPOでは、24時間365日チャット形式で医師・看護師・薬剤師の医療専門チームに、気軽に健康医療相談ができます。メンタル不調だけではなく、健康について気になること、ちょっとした身体の不安、生活習慣の悩みなどについても相談できますので、健康管理にも役立つでしょう。

まとめ

ハラスメント相談窓口の設置は、義務化されたから行うことではなく、従業員を守るために行うことです。企業全体でハラスメント対策を行うという方針の下に、相談者が安心して相談できるような体制を整えましょう。

ヘルスケアテクノロジーズは、ヘルスケアアプリ「HELPO」を通じて、従業員の健康管理をサポートいたします。メンタルヘルス対策にお悩みの企業さまは、ぜひHELPOの活用もご検討ください。


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