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女性のワークライフバランスを向上させよう!取り入れたい制度や取組事例4選をご紹介
「女性のためにワークライフバランスをどう整えていけばよいか知りたい」「ワークライフバランスを意識すると企業側が損をするのではないか?」「ワークライフバランスの取り組み事例が知りたい」
ワークライフバランスについて、上記の疑問や悩みを持つ方も多いでしょう。現在では価値観が多様化し、女性の視点が企業にとって大きな利益をもたらすことも多々あります。
この記事では、ワークライフバランスについて、以下の項目を解説していきます。
- 女性にとってワークライフバランスが大切な理由
- 女性が働きやすい職場で採用されている制度
- 女性のワークライフバランス実現のために取り組まれている事例
ワークライフバランスの目的やメリットを把握し、優秀な女性が意欲的に長く働ける職場をつくるイメージが湧くでしょう。ぜひ、参考にしてみてください。
目次
ワークライフバランスは仕事と生活の調和を意味する

ワークライフバランスとは、男女問わず、すべての働く人が「仕事」と「仕事以外の生活」との調和をとり、両方を充実させることです。そして、仕事とプライベート両方の充実によって、心身が充実し、仕事の成果にもつながる相乗効果が期待されています。
仕事以外の生活には、以下のようなものが挙げられます。
- 趣味
- 自己研鑽
- 育児
- 介護
- 地域活動
日本の労働環境には、長時間労働や育児サポート関連など、さまざまな課題が残っています。現状は生活の半数以上を仕事が占め、仕事以外の生活の割合が少ない人も多いでしょう。
近年ではすべての従業員が、最大のパフォーマンスを発揮できる仕組みを整える「ダイバーシティ経営」が進み、働き方も多様に変化してきました。このような動きにより、仕事とプライベートの両立が図れるようになってきた人も増えてきています。
ワークライフバランスが女性にとって大切な理由
女性にとってワークライフバランスが大切な理由は、出産や育児によって生活パターンが大きく変わり、時間的な制約が増えるからです。
産休や育児サポート制度が充実していない時期の日本では、女性が結婚や出産する際は退職するケースが大半でした。現在でもこのケースは多いでしょう。
育児が落ち着いて再就職を検討しても、子どもが小さいという理由で採用に至らないといった問題が多く、仕事と育児の両立ができずに悩む人が多いことが課題です。
女性が結婚や出産後も継続して働けるようにするためには、企業のサポート体制を整えることが重要です。育児休暇はもちろん、短時間勤務制度など、仕事と育児を両立できるような仕組みを整えることから検討してみるとよいでしょう。
ワークライフバランスの実現は企業にもメリットがある
ワークライフバランスの実現は、企業にとって以下のようなメリットとなります。
- 優秀な女性従業員が育つ
- プライベートの充実により仕事で発揮するパフォーマンスが上がる
- 従業員のモチベーションが上がる
- 企業に応募する人が増える
- 企業のイメージアップにつながる
企業の成長には男性のみではなく、女性の視点や価値観も重要です。優秀な人材を結婚や出産で離してしまうのは、企業にとって痛手となってしまいます。
ワークライフバランスを実現させることは企業のイメージアップにも効果的です。既存の従業員は帰属意識が向上し企業に優秀な人材が残りやすくなるほか、外部からも集まりやすくなっていきます。
このような理由から、女性にとっても男性にとっても、柔軟な働き方ができる職場に魅力を感じる人は多いといえるでしょう。
女性のワークライフバランス向上のために取り入れたい制度や仕組み

女性のワークライフバランス向上に向けて、企業ではさまざまな取り組みがあります。企業によっては独創的な取り組みもありますが、ここでは多くの企業で採用されている制度や仕組みを解説していきます。
短時間勤務制度
短時間勤務制度とは、3歳未満の子どもを育てている従業員に対して、1日の所定労働時間を原則6時間にする制度です。企業には、短時間勤務制度の導入が義務付けられています。
短時間勤務制度が適用される従業員は、以下の条件すべてに該当する従業員です。
- 3歳未満の子育てをしている従業員
- 1日の所定労働時間が6時間以下ではない従業員
- 雇用形態が1日単位ではない従業員
- 短時間勤務中に育児休業を取得していない従業員
- 労使協定によって適用除外となる従業員でないこと
短時間勤務制度の活用で、勤務時間を短縮できるため、育児や介護で通常の労働時間で働くことがむずかしい従業員でも働きやすくなります。企業に導入が義務付けられてはいますが、制度の導入だけでなく従業員に対して周知を行うことも重要です。
また、労使協定によって適用除外となるケースもありがます。しかし、企業ではできる限り従業員が育児と仕事の両立ができるように、短時間勤務制度の適用対象と認める工夫も行っていきましょう。
(参考:厚生労働省|短時間勤務制度(所定労働時間の短縮等の措置)について)
フレックスタイム制度
フレックスタイム制度とは、1カ月あたりの総労働時間の範囲において、始業時間や就業時間を自分で決められる制度のことです。
フレックスタイム制度は、総労働時間が減るわけではありません。しかし、従業員が自ら働く時間を決めることができるため、仕事とプライベートの両立が図りやすくなります。
フレックスタイム制度を活用すると、以下のような状況でも仕事に対する影響が出にくくなります。
- 子どもを幼稚園や保育園に送る・迎えにいきたい
- 資格取得に向けた勉強時間を確保したい
- 通勤ラッシュの時間帯を避けたい
- 休日にスポーツの予定があり、翌日は体の負担を考えて出勤を遅らせたい
- 介護をしていて通院の日は付き添いをしたい
フレックスタイム制度は、生産時間の管理や従業員のコミュニケーション不足が課題となることもあります。そのため、必ず仕事をする時間(コアタイム)と、自由に選択できる時間(フレキシブルタイム)を設定して業務に支障がでないように、マネジメントで工夫しましょう。
(参考:厚生労働省|フレックスタイム制のわかりやすい解説&導入の手引き)
在宅勤務(テレワーク)
テレワークとは、インターネットなどを利用してオフィスから離れた自宅などで仕事をする働き方です。
自宅で働くこともできるため、以下のような従業員に大きなメリットがあります。
- 子どもが小さく、急な体調変化にもすぐに対応したい
- 家族を介護していてなるべく近くで支えたい
- 幼稚園の送迎時間に必ず間に合わせたい
- 営業で外にいる時間が多く、オフィスまでの移動時間を削減したい
また、テレワークの場合は通勤時間がなくなるため、通勤にかかっていた時間を有効活用することも可能です。
テレワークと聞くと完全在宅勤務を思い浮かべる方も多いでしょう。企業によっては、週に2日程度といった部分在宅勤務を採用している場合もあります。短時間勤務制度やフレックスタイム制度と併用することで、従業員に柔軟な働き方が提供可能です。
(参考:厚生労働省|テレワーク総合ポータルサイト)
企業内保育所・託児所
企業内保育所・託児所とは、企業が社内、または近隣に設けている保育所や託児所のことです。
子どもがいる従業員が安心して子どもを預けられるため、子どもの急な体調不良時にも、子どものもとへすぐに駆けつけることができます。また、出勤時も退勤時も子どもと一緒に過ごせるため、送迎の時間などを気にする必要もありません。
企業内保育所や託児所があることで、子どものいる従業員が安心できます。企業にとっても、優秀な人材が育児中でも社内で働いてもらうことができるため、業績アップにつなげられる可能性が高まるでしょう。
企業によっては、福利厚生の一環として、保育所や託児所の利用料を割安にしたり、無償化したりしているところもあります。
企業内保育所・託児所を設置する場合は、補助金制度を活用することが可能です。補助金制度には現在以下の内容があります。
- 企業主導型保育事業の助成金
- 自治体が独自に展開する補助金
待機児童問題の背景もあり、自治体によっては企業の保育所や託児所設置に対して補助金制度を設けているところもあります。自治体に補助金について、一度問い合わせてみるのもよいでしょう。
(参考:内閣府|企業主導型保育事業等)
病児シッター制度
病児シッター制度とは、子どもの急な体調不良などの際に、企業で契約しているベビーシッターが見守ってくれる制度のことです。
小さい子どもは体調をくずしやすく、そのたびに会社を休む必要があるなど、仕事に集中できずに悩む従業員は多いでしょう。一般的に軽い風邪症状ではない場合は、保育園や幼稚園の登園ができません。病児ベビーシッター制度があれば、急いで帰宅したり、休暇を取って看病する必要がなくなります。
病児シッターを利用する場合、ベビーシッターを自宅に派遣するため、従業員が利用料を負担するのが基本です。しかし、企業によっては会社が利用料の一部を負担し、従業員負担をおさえる制度を導入しているところもあります。
女性のワークライフバランス向上のための取り組み事例4選

企業努力によって、女性のワークライフバランス向上に向けた取り組みが数多く実施されてきました。ここからは、4つの企業が取り組んだ事例を紹介していきます。
(参考:内閣府|社内におけるワーク・ライフ・バランス浸透・定着に向けたポイント・好事例集)
食品製造業の事例
食品製造業の企業では、男女共同参画推進委員会を設置して従業員の声を吸い上げる仕組みを整えています。
ワークライフバランス実現のために、外部講師を招き意識改革を行うとともに、社内掲示物や朝礼での伝達など、経営陣が率先して従業員へ浸透させていきました。
具体的な取り組み内容は、以下の4つです。
- 午前・午後・6時間・7時間といった柔軟性のある勤務体系の導入
- 子どもの看護休暇の拡大(1人の場合10日、2人以上の場合15日間)
- 計画的な有給休暇取得
- 1人3役制度(ジョブローテーションとともに担当外の業務修得)
1人3役制度では、定期的なジョブローテーションと担当外の業務を3ヵ月ほどかけて修得していきます。そのため、イレギュラーが発生した際もサポートできる従業員が多くなり、全体の残業時間が減って生産性も向上しました。
また、従業員に「お互い様」の精神が身につき、長期休暇も気をつかうことなく取得できるようになったようです。
福祉・介護事業の事例
福祉・介護事業の企業では、労務管理を徹底的に見直しました。介護の現場では夜勤もあり、多くの女性が出産や結婚で退職してしまうといった課題があります。
課題解決に向けて、リーダーが労務管理について学び、リーダー自らも長期休暇の取得や、仕事と育児の両立の姿勢を見せていきました。リーダーの姿勢を見て、ほかの従業員も産後休暇や育児休暇の申請や、育児と仕事の両立がしやすくなる結果がでています。
ほかにも以下の取り組みが実施されてきました。
- 子ども参観日
- 計画的な有給休暇の取得
- 育児休業の5日間有給化
子ども参観日は育児休業給付金の申請時に、職場に子どもを可能であれば連れてきて、職場の従業員に知ってもらう取り組みです。同僚や上司だけでなく、施設の利用者と子どもがふれあう機会になるほか、子どもが親の仕事を知る機会にもなっています。
また、シフト作成時には、有給休暇取得計画を盛り込んで作成するため、計画的に取得できるようになりました。
育児休業を5日間有給化することで、出産休暇と合わせて最大8日間有給休暇となります。この制度により、男性の育児休業取得が活発化しました。
サービス業の事例
ある清掃サービスの企業では、ワークライフバランス浸透と定着のためにコミュニケーションを重視しています。
可能な限り日々直接のコミュニケーションに努めるほか、業務日報を社長に送付したり、社長と統括部長と面談して対話の機会を設けたりしていきました。そのため、従業員の仕事の状況や抱える課題に加えて、悩みなども把握できるようになったといいます。
また、従業員の子どもの誕生日・入学式・卒業式などを職場で祝う職場訪問もあり、従業員の家族を知り、家族に会社を知ってもらう取り組みも行われてきました。
そのほか、以下の取り組みが実施されています。
- 1仕事2人制(急な欠員時も対応可能にして生産性を向上させる)
- 9日間連続有給休暇(平日5日と前後の土日2回)
- つわり休暇(つわりがひどい場合に認められる休暇)
- 事情により期限をつけない休職を認める制度(子どもの長期入院時など)
小売業の事例
仏壇や墓石の販売を行う企業では、成績がよい従業員の行動分析からワークライフバランスの実現に向けて取り組みが行われてきました。
成績がよい従業員は、残業をしなかったり、有給休暇をしっかり取得していたりして、家族との時間を大切にしていたといいます。墓石などを販売する上で、顧客の家族にも寄り添った提案が必要です。分析の結果、家族の大切さについて身をもって知ることが大切だという結論に至りました。
具体的な取り組みは、以下の内容です
- 有給休暇取得100%消化者に対して、休暇を10%上乗せもしくは金一封
- 家族旅行などを目的に連続5日間のファミリー休暇制度(利用時には3万円も支給)
- 定時退社の徹底と業務改善
従業員の有給休暇取得状況が店長の評価の基準にもなっているほか、本社から取得状況や定時退社に関して毎月リマインドメールがくる仕組みになっています。
従業員も休暇申請がしやすく、休暇にともなう一時金といった充実した内容もあるため従業員満足度が向上しました。加えて、顧客が従業員を評価する従業員満足度も向上する結果もでています。
有給休暇取得率も6年間で40%向上するといった成果や、応募率が上昇し、採用にも貢献しています。
福利厚生のサービスの充実も女性のワークライフバランス向上に有効
ワークライフバランスを向上させるためには、福利厚生の充実も有効な手段です。福利厚生を充実させたい企業には「HELPO」が役立ちます。HELPOは、医師・看護師・薬剤師に24時間365日気軽にチャットで相談できるオンラインヘルスケアサービスです。
たとえば、病院の診察時間が終了した夜中に体調をくずしてしまっても、チャットですぐに病状の相談ができたり、自宅での対処法を教えてくれたりといった活用が可能です。
体調が悪化してしまうと、仕事のパフォーマンスに影響がでます。しかし、少しくらいなら病院にも行かず、そのままにしてしまう従業員も多いでしょう。HELPOは、いつでも相談でき、市販薬の購入やオンライン診療も可能です。
まとめ

ここまで、女性のワークライフバランス向上について解説してきました。女性の場合、出産や育児などライフステージによって生活や仕事に大きな変化が生まれます。
多様な変化に柔軟に対応できる職場環境をつくり、従業員が仕事と育児、プライベートの両立ができるようにしていくことが企業では求められています。
また、子どもが小さいうちは体調をくずしやすいです。子どもの体調変化の際にも、従業員が安心して仕事ができる仕組みをつくることも大切ですが、すぐに病院に行けない事態も考えられます。
このような際に、子どもの症状に関して的確なアドバイスができる人は多くはありません。HELPOを活用することで、緊急時でも医療目線による的確なアドバイスを受けることができます。
ワークライフバランスを実現する福利厚生の一環として、HELPOの活用を検討してみてはいかがでしょうか。


