知っていますか?感染性胃腸炎の予防と対処

下痢や嘔吐などのつらい症状を引き起こす感染性胃腸炎。感染性胃腸炎は年間を通じて起こりますが、特に11月~3月の寒い時期に多く発生します。今年も例年通り、12月以降、全国の報告数は増加傾向にあります。
感染性胃腸炎は子どもだけでなく、大人も注意が必要です。どのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。

「感染性胃腸炎」のイメージ_腹部を押さえる女性の手元

感染性胃腸炎とは?

感染性胃腸炎とは、主にウイルスなどの微生物によって引き起こされる腸の病気の総称です。突然の嘔吐・下痢・腹痛や発熱などの症状を起こします。
原因となるウイルスは主に「ノロウイルス」「ロタウイルス」「アデノウイルス」などです。健康な方は軽い症状で回復しますが、子どもやお年寄りでは重症化や嘔吐物を気道に詰まらせて死亡するなどのリスクもあります。

年間に発生する感染性胃腸炎のうち、半数はノロウイルスが原因で、そのうちの約7割は11月~2月に発生しています。ノロウイルス胃腸炎の感染から発症までの時間は24~48時間で、主な症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛です。一般的にはこれらの症状が1~2日続いた後、自然と改善します。感染しても発症しない場合や軽い風邪のような症状のみの場合もあります。ノロウイルスは感染力が非常に強く、わずかな量のウイルスが体の中に入っただけで感染してしまいます。また、アルコール消毒が効きにくいので注意が必要です。
また、生後3~24ヶ月、特に5〜7ヶ月の乳幼児におこる、ロタウイルスによる胃腸炎は、突然の嘔吐に続き、白っぽい水のような下痢を起こし、脱水が強い場合には入院が必要となることもあります。

どのようにしてうつる?

ノロウイルスなどの胃腸炎がうつる原因には次のようなものがあります。

  1. ウイルスが含まれた便や嘔吐物などから人の手を介して口に入った場合
  2. 嘔吐物の処理の際に、空気中に浮遊したものを吸い込んだ場合
  3. ウイルスに汚染した二枚貝を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合
  4. 調理者がウイルスに感染しており、その人が調理したものを食べた場合

感染者の便や嘔吐物には多くのウイルスが含まれています。不適切な処理による二次感染を予防しましょう。また、症状が改善した後も感染者の便の中には3~7日間ほどウイルスが排出されるため、症状が改善した場合も7日ほどは手洗いなどの徹底した感染対策を継続しましょう。

どのようにすれば予防できる?

手洗いの徹底と、便(オムツなど含む)や嘔吐物を適切に処理することが重要です。

  • 排便後や調理、食事の前には、石けんと流水で十分な手洗いを。
  • 嘔吐物や便を処理する時は、使い捨ての手袋、マスクなどを着用し、換気をしながら迅速に。
    (処理後の手洗いも忘れずに行いましょう)
  • 二枚貝などの食品を調理する場合は、しっかり加熱。
    (中心部が85℃~90℃で90秒以上加熱する。使用後のまな板や包丁はすぐに熱湯消毒や次亜塩素酸ナトリウムの消毒を行う。)

令和2年10月から0歳児に対するロタウイルスワクチンが定期接種となりました。ワクチン接種によりロタウイルスに対する抗体ができ、ロタウイルスによる胃腸炎の重症化を防ぐことができます。

「対策」のイメージ_手を洗う男性の手元

どのように対処する?

胃腸炎の原因がウイルスである場合、ウイルスを抑える治療法はなく、対症療法となります。嘔吐や下痢による脱水を防ぐために、可能な限りこまめな水分補給を行いましょう。電解質や糖が配合された経口補水液などが効果的です。

汚染物、汚染場所の清掃・消毒

嘔吐物や便の汚染に対しては、以下のように市販の漂白剤を薄めたもので清掃しましょう。

次亜塩素酸ナトリウム

(市販の漂白剤:塩素濃度約5%の場合)の希釈方法

消毒場所毎の消毒方法(表)

※ペットボトルのキャップ1杯は5mlです

下痢や嘔吐の症状がつらい、家族が胃腸炎のようでどうしたらよいかわからない、などの場合には、お気軽にHELPOまでご相談ください。


(参考:NIDD国立感染症研究所
(参考:ワクチン.net
(参考:厚生労働省 ノロウイルスに関するQ&A

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