今日からできる減塩入門

近年、スーパーなどでも「減塩」食品を目にすることが多くなりました。「塩分を摂りすぎると高血圧になって体に悪い」ことをご存知の方も多いと思いますが、なぜ体に悪いのか、普段の生活でどれくらい塩分を摂っているのかなど、意外と気にかけることは少ないかもしれません。今回のコラムでは、私たちにとって身近な「塩」と「高血圧」について掘り下げて、解説していきます。

塩分を摂りすぎるとどうなる?

人間の体には、塩分濃度を常に一定に保つ働きがあります。
塩分を摂り過ぎると、血液中の塩分濃度が高くなり、それを下げるために水分を多くため込むため、血液量が増えます。その結果、大量の血液を流すために血管壁に高い圧力が加わるようになります。
つまり、「高血圧」になるのです。

高血圧の状態が続くと、全身に血液を送り出す心臓には大きな負荷がかかり、心臓の筋肉が厚くなることや、心臓の働きが低下することで、狭心症、心不全といった重大な病気を引き起こす可能性があります。
その他にも、血管がダメージを受けることで動脈硬化が進み、様々な病気のリスクが高まります。

加齢により血管が硬くなり、弾力性が失われるため、血圧は自然と上昇しますが、若いうちから塩分を多く摂取していると、この上昇の度合いが変わり、高血圧になるリスクが高まります。
そのため、若いから大丈夫と油断せず、塩分の過剰摂取には注意が必要です。

「減塩」のイメージ_塩でハートが描かれている様子

日本人は塩分摂りすぎ…は本当?

私たち日本人の1日あたりの平均塩分摂取量は男性で10.7g、女性で9.1g※1となっています。
一方、目標値は男性で7.5g、女性で6.5g※2とされていますので、およそ1.4倍の塩分を摂取していることになります。日本人の塩分摂取量は年々下がっていますが、目標と比べるとまだまだ多いことがわかります。また、世界的にみても主要先進国(G7)の中では一番多く、塩分を余分に摂取しがちな傾向が強いといえるでしょう。

各国の塩分摂取量(表)

塩分を摂りすぎないポイントと対策

日本人の塩分摂取量のおよそ7割が、食事の味付けに欠かすことのできない醤油やソースなどの調味料類に由来しています。しかし調味料を減らすと食事が味気ないものになってしまう懸念がありますよね。

実はちょっとの知識や工夫で塩分を減らすことができるのです。
塩分摂取をコントロールする対策について、「塩分の摂取量を減らす」と
「身体の余分な塩分を排出する」の大きく2つに分けて、紹介していきます。

塩分の摂取量を減らす対策

  1. 香辛料や香味野菜を使う
    わさび、しょうが、にんにくなど、香りのよい素材を使うとその香味が効いて薄味が気にならなくなります。
  2. 材料の表面に味をつける
    例えば、煮物などは、最初から調味料を入れて調理するのではなく、だしだけで煮て材料に火を通して
    最後にしょうゆを加えて絡めるようにすると味を強く感じることができます。

身体の余分な塩分を排出する対策

  1. 食物繊維を積極的に摂る
    全粒穀類、きのこ類、海藻類など、食物繊維には腸内で塩分(ナトリウム)を吸着し便と一緒に排泄する働きがあります。
  2. カリウムを含む食品を食べる
    いも類、海藻類、果物などに多く含まれるカリウムは、体内の余分な塩分を尿と一緒に排泄し、血圧の上昇を抑える働きがあります。
「健康的な食事」のイメージ_野菜・果物・健康ジュース

塩分は生きていく上で欠かせないものですが、余分に摂りすぎると心疾患のリスクを高めてしまいます。
とはいえ、過剰に減塩してしまうと、普段の食事を楽しめませんので、適切にコントロールしていくことが重要です。

HELPOでは塩分摂取のコントロールや食生活・食事内容のアドバイス、また高血圧や心疾患のご不安についてもご相談いただけます。いつでもお気軽にご利用ください。

HELPOクイズ
皆さんは以下の食品で、どちらの塩分量が多いかご存知ですか?
**どっちが塩分多め?!塩分比較クイズ**
Q1:焼き鳥の「もも串塩1本」と「もも串タレ1本」
Q2:「ソース焼きそば150g」と「ペペロンチーノ200g」
Q3:「みたらし団子1本」と「ショートケーキ1カット」
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正解は、
Q1「タレ(0.6g)」  ※塩(0.3g)
Q2「ソース焼きそば(3.4g)」 ※ペペロンチーノ(2.9g)
Q3「みたらし団子(0.4g)」 ※ショートケーキ(0.2g)
です。
いかがでしたか? 
日常生活で少しでも塩分量について、考えることで健康寿命を伸ばしましょう。

※1厚生労働省令和5年「国民健康・栄養調査結果の概要」
※2厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(20年版)」
※3「健康日本21(第二次)分析評価事業」より一部抜粋