個人向け
今から考えておきたい女性の健康課題 〜ライフステージごとの向き合い方〜
女性は思春期、成熟期(成人期)、更年期、老年期と女性ホルモンの変動により、心と体にさまざまな影響を受けます。また、仕事、結婚、育児などのライフステージによって、男性とは異なった心身の変化をしていきます。そのため、世代によって注意したい症状や病気も大きく異なります。
目次
女性ホルモンの役割
女性ホルモンは1ヶ月単位で分泌量が大きく変化し、身体や心理の変化と密接に関係しています。
代表的なものとして「エストロゲン」と「プロゲステロン」が知られていますがそれぞれの働きを理解することが大切です。
エストロゲン
乳房、皮膚、骨、筋肉などの組織の形成だけでなく、脳、自律神経などの働きにも大きく関係しています。
プロゲステロン
体温を上昇させる働きがあります。妊娠した場合は分泌が続き、赤ちゃんが育ちやすい子宮環境を整えます。
ライフステージごとに気を付けたい女性の健康
現代の女性は、妊娠・出産の機会が減っているため、月経回数は昭和初期に比べて9倍~10倍に増加しています。
そのため思春期から成人期にかけて、女性ホルモンの分泌が多いことによる病気や症状が増えている傾向があります。ライフステージごとにみていきましょう!
思春期(10~20代)
月経のサイクルが不規則な時期は、貧血の原因となるような不正出血(月経異常)を起こすこともあります。卵巣や子宮がある程度まで成熟すると、月経周期も安定し、月経痛も軽くなることが多いですが、ストレスや子宮の異常などが原因で月経痛が続く場合もあります。
【注意したい病気、症状】
月経困難症、月経不順、月経前症候群(PMS)、子宮筋腫、貧血、痩せ
成人期(30~40代)
この時期は女性ホルモンの分泌量がもっとも安定します。一方で、責任のある仕事を任されたり、仕事と子育ての両立をしていたり、何かと慌ただしい時期でもあります。ストレスでホルモンバランスが崩れやすいので、注意が必要です。
また、月経や排卵回数の増加により、子宮内膜症、卵巣がんなどが増えていることもわかっています。妊娠したいタイミングで初めてこのような疾患が見つかると、妊娠よりも治療を優先せざるを得ない可能性もあります。
月経痛が年々ひどくなってきたり、月経以外の時に下腹部に痛みがある場合には、婦人科の受診をお奨めします。
【注意したい病気、症状】
月経困難症、月経不順、月経前症候群(PMS)、乳がん、子宮頸がん、卵巣がん、不妊、貧血
更年期(50代)
閉経が起こる5年前後から、卵巣のはたらきの低下に伴い、女性ホルモンの分泌も減少してきますので、
様々な症状がでてきます。肩こりや疲労感、頭痛などの頻度が増えるだけでなく、骨密度が低下することで骨折しやすくなったり、コレステロール値が上がりやすくなるなど、あまり経験したことのない変化にも注意が必要です。
【注意したい病気、症状】
乳がん、子宮体がん、卵巣がん、骨粗しょう症、高血圧、肥満
女性ホルモンの減少を食い止めることはできませんが、お薬(エクオールなど)や漢方薬などを飲むことでつらい症状を和らげることはできますので、体調不良が続くようでしたら専門家へのご相談をお奨めいたします。

婦人科の健診や受診の意義
月経は自然なことで、周期通りに来ていれば問題はないと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかし、昔よりも若い年齢から婦人科系の病気にかかりやすくなっていることをふまえると、
気になる症状がなくても、30歳を過ぎたら定期的に婦人科の健診を受けたり、受診することが重要です。
馴染みのない婦人科に敷居が高いと感じるかもしれませんが、女性のみが受診できる「レディースデー」の設定や女性専用フロア/ルームの設置、女性医師・女性検査技師が対応可能な施設などがありますので、ぜひ活用してみましょう。
また、HELPOでも女性医師が在籍している病院を検索することが可能です。
その他、状態に合わせたセルフチェックの方法やご自宅での対処法、受診の必要性などもお伝えすることができます。いつでもお気軽にご相談ください。
