法人向け
健康診断結果の電子申請が義務化!健康管理システムの導入がおすすめ
2025年1月から健康診断結果の電子申請が原則義務化されました。これに伴い、従来健康診断結果を紙管理していた企業を中心に、管理方法を見直す必要が出てきました。本記事では、電子化の背景やメリット、具体的な対応方法から注意すべきポイントまで分かりやすく解説します。
▼従業員の休職リスクを見つける健康管理システム「Well-Gate」
※「健康経営」は、NPO法人健康経営研究会の登録商標です。
本記事は健康経営エキスパートアドバイザーの中島利保さんによる監修を受けています。
目次
健康診断結果を電子化する背景

近年、健康診断の結果を紙で管理するのではなく、電子データとして管理する動きが加速しています。この背景には、企業や個人の健康管理を効率化する目的と、制度・法改正の後押しがあります。
厚生労働省の推進で健康情報が活用しやすく
厚生労働省は、健康診断の結果を個人の健康管理や医療の効率化に活かせるよう、データ化を推進しています。具体的には、マイナンバーカードに健康保険証の機能を追加し、2021年10月からマイナポータルで特定健康診断や薬剤情報が閲覧可能になりました。
電子データとして保存されることで、時間や場所を問わず自分の健康情報にアクセスできるようになり、管理の手間が大幅に軽減されます。また、高額療養費制度の申請が簡略化されたり、転職や引越しでもデータが引き継げるため、従来の紙管理より利便性が格段に向上しています。
出典:厚生労働省HPより
産業医の押印義務撤廃でペーパーレス化が進む
企業での書類電子化は進んでいましたが、健康診断の結果は電子化が遅れていました。その理由は、個人票に医師や産業医の押印が法律で義務付けられていたからです。データで受け取っても、紙に印刷して押印を依頼する必要がありました。
しかし、2020年8月の法改正により、押印や電子署名が不要になったことで、健康診断関連の業務もペーパーレスで進めやすくなりました。この法改正が、データ化をさらに後押しする形となっています。
出展:厚生労働省 「健康診断個人票や定期健康診断結果報告書等について、医師等の押印等が不要となります。」
健康診断データ電子化の主なメリット

健康診断結果を電子化することにより、企業や従業員が受けられる恩恵は多岐にわたります。以下では代表的なメリットを紹介します。
① データの保管・検索性向上で業務効率アップ
紙ベースの健康診断結果は、検索性が低く必要な情報を探し出すのに時間がかかります。電子化すれば、部署や名前、受診日といった条件で一括検索できるため、業務効率が大幅に向上します。また、電子ファイルは複数の担当者で共有しやすく、異常値を早期発見して迅速にフォローアップしやすくなるというメリットも得られます。
② コスト削減と保管スペースの最小化
紙書類を保管するには、倉庫スペースやファイリング資材が必要になりますが、電子化によりそうした物理的負担を大幅に減らせます。ペーパーレス化によって印刷費や郵送費の削減も期待でき、長期的には人件費を含めた部門の運用コストも軽減可能です。また、テレワークなどの働き方にも対応しやすくなるのは企業にとっても大きな利点と言えます。
③ セキュリティ強化と個人情報保護
健康診断結果には個人のプライバシー情報が含まれるため、紙を手渡しで扱う方法は紛失や盗難のリスクを伴います。電子化すれば、権限を持つ担当者のみがアクセスできるよう制限でき、暗号化によって漏えいリスクを最小化できます。さらに、アクセス履歴を管理しやすくなる点も、情報セキュリティの観点から重要です。
④ 健康経営の推進や従業員ケアに活用できる
電子化されたデータを分析すれば、従業員全体の健康リスクを可視化でき、必要な予防策やサポートを効果的に組み立てられます。例えば、年次での結果比較からメタボリックシンドロームの増加率が確認できれば、早期の健康指導や保健指導を計画しやすくなります。こうした取り組みが企業の健康経営促進にもつながるため、組織全体にとって大きな意義があります。
こちらの記事もおすすめ:健康管理システム導入で業務効率化と健康経営を両立する方法
2025年1月義務化!健康診断結果報告の電子申請制度とは?

2025年1月から労働安全衛生関係の手続きとして、定期健康診断結果報告の電子申請が原則義務化されました。
電子申請制度の導入背景には、デジタル社会の促進と効率的な行政手続きの実現という狙いがあります。従業員規模の大きい事業所を中心に、紙提出の手間を削減し、集計や分析を自動化するためにも情報をオンライン化する意義は大きいでしょう。企業にとっては、早めに対応準備を整えることで混乱を避けられ、今後の業務効率アップも見込めます。

出典:厚生労働省 PDF「労働安全衛生関係の一部の手続の電子申請が義務化されます」
電子申請は、e-Gov電子システムを利用して行います。企業側は健康診断データの電子化だけでなく、提出時に必須となるフォーマットやシステム要件への対応が求められます。専用システムや総務人事のクラウドサービスを導入すれば、提出作業と情報管理を一括で行え、運用の手間を削減できるでしょう。
健康診断データを電子化する具体的な方法

実際に健康診断結果をどのように電子化していくのか、手順や活用方法を具体的に紹介します。
企業規模や既存の業務フローによって、最適な導入手順は異なります。健診機関からのデータ取得方法や既存紙書類の電子化方針などを整理しつつ、情報管理のセキュリティレベルを考慮しましょう。必要に応じて専門のシステム会社や外部サービスの支援を受けながら、スムーズに移行を進めることが重要です。
① 健診機関・外部サービスからデータを受け取る
健診機関が提供する電子形式のデータを活用すれば、手入力や転記のミスを極力減らせます。最近では、オンラインで結果を閲覧できるサービスや、CSV・XML形式でデータを受け取れるオプションも普及しています。企業の要件に合ったフォーマットを確認し、スムーズに管理システムへ取り込めるよう事前に調整すると、運用が効率化するでしょう。
② 紙媒体のスキャン・OCR処理でデジタル化
過去分の健康診断結果が紙で保管されている場合、スキャンやOCR処理で電子化し、一元管理に移行するのが有効です。紙書類をそのまま保管していると、紛失や閲覧制限の難しさなどセキュリティ面での不安も残ります。OCRを使ってテキスト認識を行えば多数の書類でも検索可能となり、必要な情報を即座に呼び出せるようになります。
③ システム導入やクラウドサービスを活用する
健診結果管理に特化したシステムやクラウドサービスを導入すれば、データの一括管理と高度なセキュリティを同時に実現できます。権限設定や自動バックアップなどの機能が充実しているため、法令への適合・リスク管理面でも安心です。外部サービスを利用する場合は信頼性や導入実績をチェックし、コスト面と運用のしやすさを総合的に判断することが大切です。
▼従業員の休職リスクを見つける健康管理システム「Well-Gate」
電子化の注意点:法令遵守とセキュリティ対策

電子化を進めるうえでは、関連法令や情報管理のルールを遵守することが不可欠です。ここでは、注意すべきポイントをまとめます。
個人情報保護法と労働安全衛生法への配慮が必須
企業は従業員の健康診断データを扱う際、個人情報保護法と労働安全衛生法を遵守する義務を負っています。特に、取得目的の明確化や適切な管理体制の整備が求められ、違反した場合の罰則も厳格化されています。システム導入時には、暗号化やユーザーごとの閲覧範囲設定などを確実に行い、不正アクセスを最小限に抑えましょう。
バックアップと災害対策でデータを守る
電子化されたデータは、バックアップを定期的に実施しないとシステム障害や自然災害で簡単に失われるリスクがあります。クラウドサーバーを利用する場合でも、別の場所にデータを自動保存し、万一の場合でも迅速に復旧できる体制が必要です。こうした対策を講じることで、社内外のステークホルダーからの信頼を高めることにもつながります。
まとめ
法令対応で、健康診断結果を電子化するには、健康管理システムの導入がおすすめです。健康管理システムは、従業員の健康データを一元的に扱うことで業務効率化やリスク管理の強化、従業員フォローアップの充実など、多くのメリットをもたらします。
自社で健康管理システムの導入を進めていきたいとお考えの方には、健康管理システム「Well-Gate(ウェルゲート)」の導入もおすすめです。「Well-Gate」は定期健康診断結果やストレスチェック、勤怠情報など従業員のあらゆる健康データを一元管理することが可能です。これにより企業の人事労務担当者の業務効率化を図りながら休職リスクのある従業員を可視化し、早期に適切なフォローアップにつなげることができます。ぜひこの機会に、導入を検討してみてください。
▼従業員の休職リスクを見つける健康管理システム「Well-Gate」
この記事の監修者:健康経営エキスパートアドバイザー 中島 利保
略歴:看護師および上級心理カウンセラーの資格を持ち、企業での健康管理とメンタルヘルス支援に従事。現在、HELPOの健康相談も担当し、働く人の心身の健康づくりに取り組んでいる。


