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過労の症状とその警告サインとは | 働きすぎてしまう人の特徴も
現代社会では長時間労働やストレス過多などの要因により、過労が深刻な問題となっています。過労が続くと身体だけでなく、心にも大きな影響を与えることがあります。
本記事では、働きすぎによって生じる症状や重大な疾患、そして過労を予防するために知っておきたいポイントについて解説します。
目次
働きすぎると表れる不調とは

働きすぎる状態が続くと、さまざまな体調不良や精神的ストレスの兆候が現れます。ここでは代表的な症状を紹介します。
過労は、単に疲れが溜まった状態とは異なり、休息や睡眠をとってもなかなか回復しにくいのが特徴です。長時間労働が常態化していると、体内リズムやホルモンバランスが乱れやすく、日常生活に支障をきたすことがあります。さらに、仕事への意欲低下や気力が湧かないといった精神的な変化も見逃せません。
仕事に没頭するあまり、軽度の体調不良を放置してしまう人も少なくありません。しかし、こうしたサインを放置すると、より深刻な症状へと進行する恐れがあります。ちょっとした体のだるさや頭痛も、過労の初期症状と捉え、早めに対策を取ることが大切です。
頭痛や体のだるさ
疲れが慢性化すると首や肩のコリが強まり、血行不良が原因で頭痛につながりやすくなります。また、体のだるさが続いて集中力が落ちることで、作業効率も低下してしまいます。こうした症状は一時的な休息では根本的に改善しにくいため、早めの体調管理を心がける必要があります。
不眠や過眠
長時間労働やストレスが増えると、寝つきが悪くなったり、逆に休日に長時間眠り過ぎるといった睡眠障害が起こりがちです。睡眠リズムが乱れると自律神経のバランスが崩れ、さらに疲労が蓄積しやすくなります。寝不足や過度な睡眠は、翌日のパフォーマンスにも大きな影響を与えるため注意が必要です。
食欲低下・過食
過剰なストレスを抱え込むことで、満腹中枢や食欲に影響が及ぶケースも珍しくありません。食欲が落ちて極端に体重が減少したり、逆に過食に走ってしまうことは心身のSOSサインとも言えます。生活習慣が乱れると業務効率も下がりやすいので、食事のリズムを意識的に整えることが大切です。
女性特有の症状
ホルモンバランスが乱れることで、生理不順や生理痛が悪化しやすくなります。さらに、体調の波が大きくなることで精神的な落ち込みを感じやすく、仕事に集中できないといった悩みも増えるでしょう。女性特有の症状は周囲から理解されにくい場合もあるため、早めに専門家へ相談することも視野に入れる必要があります。
働きすぎにより引き起こされる重大な病気

長時間労働や過度のストレスは、深刻な疾患を引き起こす可能性があります。過労による影響は一時的な不調だけにとどまらず、脳や心臓といった生命維持に直接関わる器官にも大きなダメージを与えます。また、長時間のデスクワークや夜勤・不規則勤務も、生活リズムの乱れや慢性疲労を引き起こす大きな要因です。特に血圧の上昇や血管ダメージには注意が必要で、心筋や脳血管に負担をかけるリスクが高まります。こうした病気を予防するためには、まず働き方そのものを見直す必要があります。
VDT疲労
近年多発しているVDT疲労とは、パソコンモニターやテレビ、スマートフォンの液晶画面などを長時間見続けることで起こります。特に、休憩をほとんど取らずに作業し続けると姿勢も悪化し、慢性化すると首や背中の痛みに悩まされることもあります。画面から適度に目を離し、ストレッチや小休止を挟むことで症状を緩和しやすくなります。
厚生労働省も「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」を策定し、ディスプレイの調節や作業環境への配慮をして労働者の心身への負担を軽減するよう呼び掛けています。
心疾患
働きすぎることで、最も大切な臓器のひとつである心臓に異常をきたしてしまいます。過労に加えて、高血圧や糖尿病などの持病がある方はリスクが高く注意が必要です。
体の不調をそのままにしておくと、動機や息切れ、胸の息苦しさなどが前兆として表出し、病状が進むと心不全や心筋梗塞によって突然死するという最悪の結果となる可能性も否定できません。事実、過労死の原因の約半数が心疾患によるものです。
脳疾患
過労死の原因として2番目に多いのが脳疾患に起因するもので、全体の約35%を占めています。脳疾患とは脳梗塞、くも膜下出血、脳出血など突然死につながる、また一命をとりとめても重大な後遺症を残す可能性の高い疾患です。
心疾患と同じく、働きすぎに加えて運動不足や食習慣の乱れから起こる高血圧、糖尿病などの生活習慣病が重なると脳疾患リスクは上昇します。
過労うつ
社会生活、日常生活を営めなくなる過労うつも重大な病気です。身体的、精神的な疲労が慢性化し蓄積されていくと徐々にうつ症状が表れ、ストレスと疲労を解消できないままでいるとうつ病を発症してしまいます。精神的な症状は診断が難しいため、病院に掛かっても軽減しない時はセカンドオピニオンを求めることも大切です。
うつ病が悪化すると最悪の場合自殺してしまうケースもあり、身体的な病気と同様に一刻も早く治療を始めることが求められます。
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過労死ラインの2つの基準
健康リスクが高まる基準として定められたのが過労死ラインです。2021年7月、過労死ライン改正に伴い負荷要因が追加され、以下のような基準となりました。
- 発症1か月前までに100時間の時間外労働、または2~6ヶ月間平均で月80時間を超える時間外労働
- 上記の水準には至らないがこれに近い時間外労働+一定の労働時間以外の負荷要因
これまでは時間外労働の基準の数値が明確であったのに対し、一定時間を超えていなくとも過労死認定が下りる可能性があること・負荷要因が加味される点が大きな変更点です。
一定の労働時間以外の負荷要因とは、拘束時間数や休憩時間と回数、連続勤務や労働密度など多岐に渡ります。
働きすぎてしまう人の特徴

過剰労働を抱え込みやすい人には、いくつかの共通した性質があります。その特徴を理解して予防に役立てましょう。
働きすぎやすい人は、往々にして周囲の期待に応えようとする姿勢が強く、自分のキャパシティを超えた負担を背負いがちです。更に、仕事への責任感が強ければ強いほど休日や休憩を後回しにし、体調を崩すまで気づかないこともあります。こうした傾向を早めに自覚し、必要に応じて職場や周囲に協力を求めることが大切です。
過剰に頑張りすぎる人ほど、自分では「大丈夫」と思い続けてしまう傾向があります。しかし、長期的に見れば仕事のパフォーマンスが落ち、さらには大きな病気につながる可能性も否めません。自分は働きすぎていないか、こまめに客観的に見直す習慣を身につけることが重要です。
責任感が強く仕事を断れない
積極性や周囲をサポートしたい気持ちは職場にとってありがたいものですが、これが過度になると仕事を断る罪悪感から自分を追い込みがちです。無理をしてでもタスクをこなそうとするうちに、休みの時間や心の余裕がどんどん削られていきます。最終的にパフォーマンス低下や健康被害につながるリスクが高まるため、適度にNOと言う勇気も必要です。
競争心が強く完璧主義な傾向がある
常に高い目標を掲げ、他人よりも優れた結果を出そうとする人は、自分自身を過度に追い込んでしまうことがあります。結果として、少しのミスや遅れが許せず、さらに作業時間を増やしてしまうのです。完璧を目指す姿勢は大きな成長を促す一方で、心身の限界を超えるリスクにも直結します。
仕事が大好き・ワーカホリック
仕事そのものに強いやりがいを感じ、周囲の声が聞こえないほど没頭してしまうタイプです。一見ポジティブな姿勢と捉えられがちですが、休養や気分転換を怠るといつの間にか疲労が蓄積し、体調不良を引き起こすことがあります。自分の好きなことだからこそ客観的な休息目標を設け、無理をしすぎない工夫が必要です。
過労を引き起こす原因

過労を生む背景には、労働環境や働き方の問題点が隠れています。代表的ないくつかの原因を見ていきましょう。
現代のビジネスシーンでは、常にスピード感が求められ、予想以上のタスクやプロジェクトを同時並行で進めるケースが増えています。人員不足や業務効率の悪さを個人の責任感だけに任せてしまうと、過労を引き起こしやすい土壌が形成されてしまいます。企業や組織全体で生産性向上や業務量のコントロールを行うことが、過労対策の第一歩です。
また、就労環境の改善と併せて、働く人自身の行動変容も不可欠です。休める時間があるにもかかわらず、仕事を優先して休みを取らないというケースも少なくありません。労働時間管理の見直しや、オーバーワークに陥らないよう客観的な数値目標を設定することが有効です。
仕事量が多すぎる
常に時間に追われるようなスケジュールが続くと、集中力の低下や思わぬミスを招きやすくなります。こうした環境では、十分な休憩を取ることが難しく、疲労が蓄積しやすいです。タスク配分を見直したり、場合によっては業務の優先度を再検討することで負担を減らすことが大切です。
残業が常態化している
残業が当たり前になっている職場は、社員が疲れを表に出しづらい傾向があります。さらに長時間働くことで生産性よりも「時間をかけた」という結果ばかりが重視される悪循環にも陥りがちです。組織全体で残業時間を見直し、適切な仕組みを整備することで、過労リスクを大幅に下げることができます。
休日が少なく休憩時間も短い
週末や連休がなかなか取れず、休みを返上して働き続けることで心身の回復が追いつかなくなります。短い休憩時間だけでは精神的なリセットもままならず、モチベーションの維持が難しくなるでしょう。休日をしっかり確保するためには、業務計画の見直しはもちろん、個人のスケジュール管理の徹底も求められます。
働きすぎのサインを見逃さない!

働きすぎによる不調を防ぐには、早めの対処が肝心です。以下のポイントを心がけて、過労リスクを減らしましょう。
日頃から自分の体調やメンタルに注意を向け、一週間や一日の仕事量を客観的に振り返る習慣を身につけましょう。特に「なんとなく疲れている」というレベルから、主観的に限界を感じる手前で気づくことが重要です。自覚が遅れるほど対策が困難になるため、小さな変化を見逃さないよう意識する必要があります。
また、どうしても仕事量が多い場合は周囲に協力を求めるだけでなく、自分の中で優先順位を明確化しましょう。セルフマネジメントを工夫し、不要な業務を省いたり簡潔化できる部分はどこかを常に考えましょう。こうして働き方を調整することが、過労を未然に防ぐ鍵となります。
働き方を見直す
まずは一日の中でどれだけ時間を仕事に費やしているかを正確に把握することが大切です。時間管理を徹底すると、想像以上にムダな作業が見つかる場合もあります。自分のワークスタイルをこまめに見直して、過度な負担を回避しましょう。
効率化を目指し無理な仕事は断る勇気を持つ
業務を効率化するためには、優先度を明確にして不要な作業を省くことが欠かせません。転職や部署異動などの大きな決断に踏み切る前に、まずは断る勇気を養うことも一つの選択肢です。余力を残すことで、緊急事態が起きたときに迅速に対処できるだけでなく、心身の健康を維持しやすくなります。
意識して休息を取る
仕事を集中して行うと、つい休憩を後回しにしてしまいがちです。しかし、短いインターバルをこまめに取り入れることで、脳の疲労を軽減し、結果的に生産性を高めることができます。休息を意識的に計画に組み込み、リフレッシュできる時間を確保することが大切です。
周囲に相談することも大切
職場の上司や同僚、家族に助けを求めることは、自分が思っている以上に大きな効果があります。過労による症状は本人が気づきにくい場合もあるので、客観的な意見をもらうことで早めにリスクを察知できます。必要に応じて医療専門家にも相談し、早期介入で重症化を防ぐことが重要です。
働きすぎによる病気の予防には「HELPO」がおすすめ!
オンラインでの健康相談が可能な「HELPO(へルポ)」なら、忙しい人でも気軽に医師や看護師などの専門家に相談でき、過労による不調を早期に発見しやすくなります。
スマホから24時間いつでも気軽に相談できるため、日中忙しく病院へ行く余裕のない人にも利用しやすいのが特長です。身体の不調だけでなく、メンタル面でのアドバイスを受けることも可能なので、早めのケアを心がけることができます。
また、オンライン上で健康サポートを受けることで、人に会うことに抵抗がある場合や通院が難しい地域でも安心して相談しやすいメリットがあります。定期的に状態をチェックする習慣を身につければ、過労による症状も早期発見がしやすくなるでしょう。
まとめ

長期間働きすぎることでさまざまな病気が引き起こされます。命に関わる重大な疾患にもつながるため、過労の自覚があるならば一度仕事のやり方や自身の生活を見直し、ワークライフバランスを整えましょう。
心身の不調を感じたら、病気になる前に周囲に相談することが大切です。また、企業が社員の健康を守ることは会社を守ることとイコールになります。過労によるストレス管理や体調管理、病気の予防にHELPOを取り入れてみてはいかがでしょうか。



