生理の基礎知識 ~知っておきたい現代女性のからだ事情

生理は、妊娠の準備を行うために女性の身体にほぼ毎月起こります。
生理前の症状(PMS)や、生理痛・腹痛などのつらい症状、出血量が多い、生理不順などでお困りの方も多く、現代女性のお悩みの一つかと思います。

女性の体は刺激に敏感なため、社会的なストレスや日常生活上の食事・運動・睡眠などの影響を受けやすく、生理周期などに変化がみられやすいです。
そのため、生理を正しく理解することは、生理による不調の予防にもつながります。

※本ページの記事は、病気・妊娠・出産に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません

一生のうち何回生理を経験するの?

生理は妊娠を目的として約1ヶ月周期で繰り返され、妊娠が成立しなかった場合には子宮内膜が血液と一緒に体外に出されます。
昔の女性は、初経を平均16歳で迎え、閉経は40代後半と生理期間は短く、1人当たりの出産回数も多くが4~5人以上産んでおり一生のうちの生理回数も少なかったという特徴があります。

一方で、現代の女性は、栄養状態などの影響を受けて初経が12歳に早まり、閉経が50代前半と生理期間が長く、女性1人当たりの出産回数も0~2人ほどです。
また、産後は粉ミルクが現れたことにより授乳によって生理が止まっている期間も短くなりました。
このように、妊娠や出産の変化なども関係し、現代の女性は昔に比べて約10倍も生理の回数が増えているといわれています。

生理回数が増えると、どのようなことが起こるのでしょうか?

生理の回数が多いということは、子宮が休む間もなく働いているということになります。

毎月生理が起こり続けることは子宮や卵巣への負担にもなりやすく、子宮内膜症などの生理に関連した病気がある場合は、一時的に毎月の排卵を抑え、生理の回数を減らすなどの治療法を行う場合もあります。

一方で、毎月の生理は身体に起こる自然なものなので、避けられないこともあると思います。

そのため、生理に関連した症状が強くなった場合には、我慢し過ぎずに婦人科を受診したり、定期的ながん検診を行ったりして、病気の早期発見に努めていくことがとても大切です。

女性ホルモンってどのような働きをするの?

女性ホルモンは、生理や妊娠はもちろん、それにまつわるカラダやココロの不調にまで深い関わりを持っています。
身体の働きを調整するホルモンは、全部で40種類以上あります。その中で女性ホルモンと呼ばれるのは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類です。
女性ホルモンは、それぞれどのような働きをするのでしょうか?

卵胞ホルモン(エストロゲン)が増える時期は、肌がきれいに整う、自律神経が安定しやすくなるため、体調が良いことが多いです。
一方で、黄体ホルモン(プロゲステロン)が増える時期は、妊娠しやすい状態を維持するために水分などが溜め込まれやすくなるため、不調をきたしやすいといえます。
このような女性ホルモンの効果や変動するタイミングを把握できれば、不調を軽減し過ごしやすくすることにもつながります。

女性は、約40年の間、毎月ホルモンの影響を受けます。
女性ホルモンは脳が指令を出し、卵巣から分泌されますが、脳の指令を出す部分はストレスによる影響を受けやすいため、些細なストレスによってもホルモンの分泌量やサイクルの乱れを引き起こし、不調が生じやすくなります。
そのため、疲れや睡眠不足などのストレスによって生理が遅れてしまうのです。
体調の良いときや悪いときはいつなのか、不調の原因は何かを予測することで、生活の質を維持することが期待できます。

(クレジット)
著作/ヘルスケアテクノロジーズ株式会社
文/保健師 浅野玲