健康経営銘柄とは?メリットや選定条件・選定方法を解説

近年、企業が従業員の健康状態を重視することで、中長期的な企業価値の向上を目指す健康経営が注目を集めています。従業員の健康に投資する取り組みを進める企業は、社会的評価が高まりやすく、投資家や求職者からの信頼獲得にもつながりやすいとされています。

中でも「健康経営銘柄」は、企業が健康経営に注力していることを外部に示す大きな目安として機能しています。
本記事では、健康経営銘柄の概要から具体的なメリット、さらに選定の条件や方法、導入にあたっての注意点などを解説します。健康経営優良法人とも比較しながら、健康経営銘柄についての理解を深め、企業活動に役立てましょう。

本記事は健康経営エキスパートアドバイザーの中島利保さんによる監修を受けています。

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健康経営銘柄とは

「解決」のイメージ_GOODのハンドサインをしている男性

企業が健康経営銘柄に選定されると企業の評価が高まったことになります。誰が何の目的で選定するものなのか正しく理解しておきましょう。

また、健康経営銘柄と似た言葉として「健康経営優良法人」があります。両者の違いについても解説します。

健康経営銘柄とは何か

健康経営銘柄とは、経済産業省と東京証券取引所が共同で、健康経営に優れた上場企業を毎年選定する制度です。主に従業員の健康管理や働きやすい職場環境づくりに積極的な取り組みを行っているかを評価され、財務面の評価と合わせて総合的に判断されます。この制度の目的は、「国民の健康寿命の延伸」であり、社会全体における健康経営の促進が目指されています。

健康経営銘柄に選定された企業は、国内外の投資家にとって環境・社会・ガバナンスへの配慮が行き届いた企業であると捉えられやすく、企業イメージの向上が期待できます。たとえば最新の健康経営銘柄2025では、29業種53社が選定されていますが、これらの企業は健康経営が事業全体に浸透していると評価されているのです。

出典:健康経営銘柄(METI/経済産業省)

健康経営銘柄と健康経営優良法人との違い

健康経営銘柄は、主に上場企業を対象とし、投資家視点も踏まえた包括的な評価基準をもとに選定されます。一方、健康経営優良法人は上場・非上場を問わず、各企業の健康増進施策とその成果を評価し、大規模法人部門や中小規模法人部門といったカテゴリーで認定しています。大規模法人部門では、ホワイト500などの区分が用いられることでも知られます。

健康経営優良法人の認定企業は、たとえば一定の基準を満たした場合に「ホワイト500」や「ブライト500」に認定され、認定マークを活用して外部へ広くアピールすることができます。また、中小規模法人部門でも独自の基準でブライト500やネクストブライト1000といった称号が与えられます。

両者とも健康経営を重視する姿勢や成果を評価する制度ですが、評価範囲やスクリーニングの観点に多少の違いがあります。そのため、狙う企業規模や認定基準に応じてどの制度の取得を目指すか検討することが大切です。

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健康経営銘柄に選定されるメリット

「株価」のイメージ_株価が表示されている様子

健康経営銘柄に選定されると、社外からの評価が高まったり、従業員の意識が変わったり、生産性が向上したりなど、企業にとってさまざまなメリットが発生します。

これらのメリットは、企業の経営発展に重要な役割を果たすものです。選定されてメリットを得ることを目指しましょう。健康経営銘柄に選定される4つのメリットについて解説します。

企業のイメージアップ

健康経営銘柄として選定されると、ステークホルダー全般に対して企業が従業員の健康や働きやすい職場づくりを重視していることをアピールできます。社会全体の健康志向が高まりつつある中で、こうした姿勢はブランド力向上の大きな要因となります。

また、就職活動中の学生や転職希望者に対しても企業の魅力として伝わりやすく、人材採用面でも有利に働きます。健康経営銘柄は求人獲得の際のブランディングにも寄与するため、優秀な人材の確保に大きく貢献します。

結果的に、社内外ともに「従業員を大切にする会社」というポジティブな評価が定着し、企業の存在価値をより高めることができるのです。

従業員の健康に対する意識の向上

従業員の健康を経営戦略の一環として捉えることで、個々人が自らの健康管理に主体的に取り組むようになります。定期的な健康診断だけでなく、運動や栄養指導、メンタルヘルスケアといった取り組みが活発化するのです。

自社が健康経営銘柄に選定されることで、従業員も会社が推進する健康増進策に参加しやすくなります。会社側も積極的なサポートを行うため、健康を保つ仕組みが社内に根付いていく効果が期待できます。

さらに、自身が健康であることが業務パフォーマンスにも関わるという認識が組織に浸透すれば、チーム全体の意識改革へつながりやすく、社内コミュニケーションの円滑化にも寄与します。

生産性の向上

従業員が心身ともに健康であれば、集中力や作業効率が高まり、生産性が向上しやすくなります。病気やケガによる欠勤も減るため、企業としてのコスト削減効果も見込めるでしょう。

健康経営の取り組みによってストレスが軽減されれば、従業員同士の関係性や職場環境も良好になり、結果としてチーム全体のパフォーマンスが底上げされます。イノベーションの創出につながる可能性も高まります。

また、健康経営銘柄に選定されるレベルまで達した企業は、経営陣が従業員の健康投資に理解を深めている証拠とも言えます。こうした体制は長期的な安定経営に結びつきやすく、市場でも高い評価を受ける一因となります。

株価の向上が期待できる

健康経営銘柄に選定されることで、投資家の注目度が高まり、株価上昇への期待が高まります。投資家によるESG投資の観点からも、従業員の健康を含めた経営の持続可能性が重視されるようになっています。

特に海外投資家は企業の社会的責任(CSR)やサステナビリティを評価材料とすることが多く、健康経営銘柄に選定される企業は国際的にもポジティブに評価されやすい傾向にあります。

一方で、健康経営の取り組みは長期的な効果がメインとなるため、株価上昇には時間がかかることもある点を理解する必要があります。それでも、多角的な経営努力の積み重ねとして株価に好影響を及ぼす可能性は十分にあるでしょう。

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健康経営銘柄の選定を目指す上での注意点

健康経営銘柄を目指す企業が押さえておきたい、導入時の課題や注意ポイントを整理します。

まず、健康経営を推進するためには、経営陣のコミットメントが欠かせません。単なる福利厚生の一環ではなく、戦略的な投資として位置づけることで、従業員全体への取り組み姿勢が伝わりやすくなります。

また、従業員の健康管理体制を整えるには、コストやリソースが不可欠です。定期健診の強化やメンタルヘルスケアの充実、データの収集・分析など、具体的な施策をどのように実施するかを明確にしておく必要があります。

さらに、継続的な改善プロセスを組み込むことで、健康経営の成果を長期的に維持できます。評価やモニタリング方法を事前に適切に設定し、定期的に見直しを行うことが、健康経営銘柄に近づく鍵となるでしょう。

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健康経営銘柄に選定されるための条件

「東京証券取引所」のイメージ_東京証券取引所の外観

健康経営銘柄の選定には、正式に定められたいくつかの要件を満たす必要があります。

健康経営銘柄では、健康経営度調査の結果が大きく授与され、さらに収益性など財務面でも一定の評価をクリアする必要があります。これらは非財務面と財務面の両方向から企業の取り組みをチェックするため、より総合的な評価が行われるのです。

選定にあたっては、他の企業との差別化が図れるプログラムや独自の健康施策があるかどうかもポイントとなります。社内での健康教育や従業員アンケートの実施状況など、細かい取り組みが積み重なることで、高いスコアを獲得することが期待できます。

東京証券取引所の上場会社である

健康経営銘柄は上場企業を対象としており、東京証券取引所に上場していることが前提条件です。これは投資家向けの情報開示が義務づけられていることなど、透明性や社会的信頼性を確保する目的が大きく影響しています。

上場企業として継続的に事業を展開する中で、従業員の健康管理と企業価値向上の両立を求められる点が、健康経営銘柄の趣旨とも合致します。上場企業であれば、体制整備やガバナンス面も評価の対象となるため、健康経営の取り組みを明文化しておくことが重要です。

このため、非上場企業の場合は健康経営優良法人への認定を目指すケースが多いのが実情です。上場企業は市場に公開される情報を活かし、健康経営の優位性を対外的にアピールできます。

経済産業省が実施する「健康経営度調査」への参加・回答

経済産業省は健康経営の取り組みを推進するため、定期的に健康経営度調査を実施しています。調査票では、健康管理政策の重要性認識から組織体制、具体的施策の内容や実施状況などが問われます。

この調査への参加と回答が健康経営銘柄の選定プロセスには不可欠であり、企業は調査を通じて自社の課題を把握し、改善に向けた具体的アクションプランを策定できます。回答にあたっては、現場レベルでの実態が適切に把握できるよう、従業員サーベイや各部署からのヒアリングを実施しておくとスムーズです。実施データや成果の可視化は、今後の評価維持にも大きく貢献します。

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健康経営銘柄の選定方法

「健康」のイメージ_ランニンマシンでトレーニングしている女性の足元

健康経営銘柄に選定されることを目指すには、選定方法について理解した上で健康経営を推進していくのが確実な道筋です。

どのようなポイントが評価されて選定されるのか、どのような問題がある場合には選定されないのかなど、健康経営銘柄の選定プロセスについて、具体的に解説します。

健康経営度調査の実施

健康経営銘柄の入り口となるのが、企業が健康経営度調査に回答するプロセスです。調査票では企業の健康管理方針や健康データの把握状況、従業員向けの施策内容など、広範囲にわたる質問が行われます。

調査結果は、選定だけでなく自社の課題発見にも役立ちます。得点の低かった分野を重点的に強化することで、次年度以降の評価向上や従業員の健康状態の改善が期待できます。

企業規模や業種によって重点課題が異なるため、まずは自社のビジネスモデルや事業戦略と健康経営をどのように結び付けるかを明確にすることがポイントです。

関連記事:

健康経営銘柄企業候補の選定

健康経営度調査に回答した企業を、外部有識者委員会によって作られた評価基準によって評価します。「①経営理念・方針」「②組織体制」「③制度・施策実行」「④評価・改善」「⑤法令遵守・リスクマネジメント」の5つのフレームワークから、健康経営の実践についての評価が算出されます。

このうち、東京証券取引所上場企業(TOKYO PRO Market上場会社を除く)を対象に健康経営優良法人(大規模法人部門)に申請している法人のうち上位500位以内であり、かつ選定要件を満たしている企業を「健康経営」に優れた企業(選定候補)として選出します。

東証による「財務指標スクリーニング」等の実施を経て選定

候補となった企業に対して、財務指標によるスクリーニングや、調査回答に基づく加点等が行われます。加点されるポイントは以下のとおりです。

  • ROE(自己資本利益率)について直近3年間平均が0%以上であるか、直近3年連続で下降していない企業を対象として、ROEが高い企業に一定の加点をする
  • 前年度回答企業に対して一定の加点をする
  • 社外への情報開示の状況についても評価する
  • 各業種における最高順位企業の平均よりも優れている企業も、銘柄選定候補として選出する

以上の評価を行った後に、経済産業省と東京証券取引所によって健康経営銘柄が選定されます。

出典:健康経営銘柄2024 選定企業紹介レポート

ヘルスケアを通じて従業員の健康を管理する「HELPO」で健康経営の推進をサポート

健康経営銘柄に選定されると、企業のイメージアップ、従業員の健康に対する意識の向上、生産性の向上、株価の向上などのさまざまなメリットが発生します。健康経営銘柄に選定されるための条件や選定方法をよく理解して、健康経営を推進しましょう。

従業員の健康管理をサポートし、健康経営の推進に貢献できるのが、ヘルスケアアプリ「HELPO」です。体調不良、健康について気になること、生活習慣の悩みなどについて、医師・看護師・薬剤師等の医療専門チームに気軽に健康医療相談ができます。24時間365日体制で受け付けており、チャット形式でアドバイスをもらうことができるので安心です。

従業員の心身が健康であることは、健康経営の要となります。HELPOを活用して、健康経営銘柄に選定されることを目指しましょう。

まとめ

「良い職場環境」のイメージ_笑顔でこちらを見ている上司と複数名の部下

企業が安定的に発展しながら経営を続けていくためには、健康経営を推進させることが欠かせません。健康経営銘柄への選定はゴールではなく、継続的な健康投資と改善活動が重要です。健康経営優良法人などの他の認定制度も参考にしながら、従業員が安心して働ける環境を整え、企業価値の向上をめざしましょう。

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この記事の監修者:健康経営エキスパートアドバイザー 中島 利保

略歴:看護師および上級心理カウンセラーの資格を持ち、企業での健康管理とメンタルヘルス支援に従事。現在、HELPOの健康相談も担当し、働く人の心身の健康づくりに取り組んでいる。


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