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充実した福利厚生とは?メリットや参考にできる事例もご紹介
福利厚生を充実させることで得られるメリットはさまざまですが、あらためてどんなメリットがあるのか、確認したい方もいるでしょう。健康経営の文脈でも、近年福利厚生を充実させる企業が増えてきていますが、そこにはどのような狙いがあるのでしょうか。
本記事では、福利厚生を充実させることで得られるメリットや実際に多くの企業で導入されている福利厚生にはどのような制度があるのかなど、まとめてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
福利厚生を充実させるメリットとは?

健康経営の文脈でも、近年になって改めて福利厚生を充実させる企業が増えてきています。なぜなら、経営戦略においても、福利厚生を充実させるメリットが大きいと考えられているためです。
以下では、福利厚生を充実させるメリットについてご紹介します。
離職率低下
従業員への福利厚生制度を充実させることで、離職率を低下させることができます。
実際に多くの企業が福利厚生制度の充実により、離職率を低下させることに成功しています。そのうちの1つの事例として、IT企業であるサイボウズ株式会社の事例をご紹介します。
サイボウズでは、2005年に28%もの離職率を記録し、社内でもその離職率の高さが課題とされていました。そこでサイボウズは、一人ひとりのライフスタイルに合った働き方ができるよう、最大6年間、育児・介護休暇を取得できるようにしたり、退職してから6年以内であれば復職できる育自分休暇制度を設立したり、さまざまな施策を打ちました。
他にも、組織や評価制度の改革など、総合的な変革を実施したことで離職率を低下させることに成功し、現在の離職率は3%〜5%程度となっています。
従業員の会社への満足度・エンゲージメント向上
福利厚生制度を充実させることで、従業員の会社への満足度を高めることができます。満足度が高まれば社員が会社へ貢献しようという気持ちも高まり、結果としてさまざまなエンゲージメントが高まります。
例えば「よりこの会社に貢献したい」という思いから、仕事におけるモチベーションが高まり、より集中して業務に取り組むことができるようになるでしょう。
生産性の向上
福利厚生を充実させることで従業員のモチベーションが高まれば、従業員の生産性が向上することも期待できるでしょう。モチベーションが高まればそれだけ業務時間内の集中力も高まり、時間あたりのアウトプットの質が向上しやすくなります。
また、ヘルスケアサポート系の福利厚生を充実させることで従業員が健康になれば、仕事へのモチベーションにムラがなくなり、安定的に質の高いアウトプットを出せるようになるでしょう。
対外的なイメージ向上による採用競争力アップ
福利厚生を充実させることによって、対外的なイメージ・訴求力をアップさせるとこともできるでしょう。
同じ条件の会社同士であれば、福利厚生が充実している企業の方が人気があるのは当然です。そのため、福利厚生の充実は求職者へのアピール力向上にも繋がります。
また、福利厚生を充実させた上で健康経営の各種指標や条件を満たせば、「健康経営銘柄」「健康経営優良法人」などにより国から選定されます。選定されると、さらなる企業イメージの向上に寄与することでしょう。
医療費・コスト削減
従業員が健康悪化により休職したり入院したりなどすると、保険料がかかったり休職する期間に従業員をサポートしたりするコストが発生します。福利厚生にかけるコストよりも、コストがよりかかってしまう可能性もあります。
あらかじめヘルスケアサポート系の福利厚生を充実させ、従業員が健康な状態になっておけば、そうしたコストも削減することができます。もちろん、コスト面だけの問題ではありませんが、コストについても考える必要があります。
健康診断は法で定められている福利厚生
健康診断は、労働安全衛生法により企業に義務づけられている福利厚生です。企業は1年に1回、従業員に対して健康診断を実施しなければなりません。
正社員だけではなくアルバイトやパートなどの従業員であっても、期間の定めのない契約により使用されている人、1年以上使用される人、1週間の労働時間が正社員の4分3以上である人などには健康診断を受けさせなければなりません。
健康診断が重要なのは、企業の経営の安定のためには従業員が健康であることが必要だからです。体調不良により従業員のアブセンティーズムやプレゼンティーズムが発生してしまうと、新しい人材の確保が必要になったり、生産性が低下したりしてしまいます。
また、50人以上の従業員がいる職場においては、1年に1回のストレスチェックの実施が義務化されています。こちらは、メンタルヘルスの不調を未然に防止するために行われるものです。精神的な面においても従業員が健康であることが、安定的な企業経営には欠かせません。
「充実している」と思われる福利厚生の種類とは?

給与・賞与以外で従業員に提供される報酬は、すべて福利厚生とされます。そのため、一口に福利厚生といっても、さまざまな福利厚生の種類があります。
以下では、福利厚生を充実させたいと思われている方が知っておきたい福利厚生の種類についてご紹介します。従業員に喜ばれる福利厚生サービスを提供し、健康を増進させましょう。
健康管理をサポートするサービス
充実した食生活は健康管理の基本です。そのため企業の福利厚生としては、食生活をサポートするサービスも重要です。例えば、オフィスで栄養バランスの良い健康的な食事がとれるように、食品が常備されているサービスなどがあります。
こういったサービスが導入されている企業には、オフィス外で購入するよりも安価でこだわりの食品が揃えられています。残業中にちょっとお腹が空いたと感じた時に、身体に良いものが気軽に食べられるのも魅力です。リモートワークの場合には、自宅への配送も可能です。
また、料理教室を開催するサービスもあり、最近ではオンラインでも行えます。従業員が自炊をして自分の健康管理ができるスキルが身に付くとともに、食生活を見直す意識づけにもなります。
運動不足が解消できるサービス
健康管理のためには運動することがとても大切です。しかし、忙しく働いていると、運動する時間を作ることが難しいかもしれません。そのような従業員のために、社内で運動ができるサービスがあります。
例えば、ヨガ、ダンス、ストレッチなどのプログラムを終業後に開催するサービスがあります。派遣されたインストラクターに教わりながら体を動かすと、従業員同士のコミュニケーションの場にもなります。
他にも、スマホを携帯して歩くとポイントが貯まる運動アプリを活用して、社内でウォーキングイベントを開催するサービスもあります。それぞれの従業員ができる時間にウォーキングをして、アプリ上で交流することができます。
特別休暇
有給休暇のように法律で定められている休暇だけではなく、従業員が自由に休める休暇制度を独自に作ることで従業員の満足度を高めることができます。そうした特別休暇を福利厚生制度として設けている企業も多いです。
例えば、従業員の誕生日をお祝いするアニバーサリー休暇や、趣味に没頭するための趣味休暇、ボランティアに没頭するためのボランティア休暇、全従業員対象のリフレッシュ休暇などの特別休暇があります。
育児・介護を支援する制度
育児と介護は、多くの従業員が避けては通れない人生の通過点です。そのため、育児・介護を金銭的・時間的に支援する制度を導入することにより従業員の満足度を高められ、従業員も安心して働くことができるようになるでしょう。
例えば、育児休業・介護休業の積極的な取得を促したり、企業独自で金銭的な援助を設けたりする施策が考えられます。他にも、独自のアイデアで育児・介護に取り組む従業員をサポートする福利厚生を考えてみても良いでしょう。
福利厚生が充実している企業の事例8つ。中小企業向けの事例も

福利厚生が充実している企業の事例を9つ紹介しますので、参考にしてみてください。
味の素株式会社
味の素株式会社は、従業員一人ひとりの健康問題を発見することに力を入れています。健康診断の結果が出た後には、全ての従業員が個別面談を受けなければなりません。それぞれの健康状態に応じたアドバイスを受け、健康管理に取り組んでもらいます。
また、健康アプリの活用も健康問題の発見や予防に繋がっています。スマホで食事の写真を撮影すれば、AIが食材や食事の量を判断して食生活に対するアドバイスが受けられます。さらに、企業の人事管理担当者からは、従業員の生活習慣に応じてメッセージが送信可能です。
このように、さまざまな面から従業員の心身の健康問題の発見と、解決のサポートを行っています。
株式会社パソナグループ
株式会社パソナグループでは、従業員の適切な食生活をサポートするために従業員食堂を充実させています。
オフィス内で自然を感じてストレスを緩和できるように、果物・野菜・米・ハーブ・花などを栽培するスペースを設けています。収穫された野菜は、社員食堂で提供されています。また、淡路島で就農支援農場「パソナチャレンジファーム」を運営しており、そこから収穫された野菜も使われています。
新鮮で安全な野菜というだけではなく、社員食堂の存在自体が、食生活に対する意識を高める場になっている事例です。また、花や野菜の手入れを従業員も行うので、コミュニケーションの場としても活用されています。
株式会社フジクラ
株式会社フジクラは、従業員の健康増進に携わる「健康経営推進室」という専門部署を設けており、従業員の運動不足を解消するためにオフィス環境を整備しています。
例えば、従業員のために昇降デスクを設置してスタンディングワークができる環境を整えています。長時間座りっぱなしになるのではなく、立って仕事をすることで活動量がアップするためです。
また、自動販売機コーナーの前には、ぶら下がってストレッチができる雲梯が設置されています。休憩時に利用することによって、筋肉をほぐして腰痛や肩こりの予防をすることができる設備です。
運動を推奨する声を掛けるだけではなく、実際に勤務中に体を動かせる仕組みを作っている点が、健康経営に繋がる福利厚生になっていると言えるでしょう。
学校法人東雲学園イナバ自動車学校
学校法人東雲学園イナバ自動車学校では、近年、新しい人材を採用することが困難になってきていることと、現在雇用されている職員の方々の高齢化によって、人材リソースの確保が難しくなってきていることが課題となっていました。
そこで学校法人東雲学園イナバ自動車学校では、今雇用されている職員をより大事にして長く働いてもらうべく、福利厚生を充実させることにしました。
まず行ったのが、正職員の労働時間制度に対する1年単位での変形労働時間制度の導入です。労働時間を月単位・年単位で調整できるようにし、繁忙期の労働時間を増やし、そうでない時期の労働時間を減らして調整できるようになりました。これにより、年間所定休日数を92日から104日まで増加させることに成功しました。また、男性職員に対して育児休暇の取得を積極的に奨励し、若い職員への配慮も行っています。
社会福祉法人若竹福祉会
社会福祉法人若竹福祉会では、それまで育休から復帰した職員が子育てと育児を両立できておらず、ほとんどの職員が退職してしまい、人的リソースの確保が課題となっていました。
そこで社会福祉法人若竹福祉会では、育休から復帰した職員が長く働き続けられるように働き方を変更し、福利厚生を充実させる決断をしました。
まず、出席管理や保育日誌の業務をICT化することで朝の欠席連絡などの業務をデジタル化し、業務的な負担を軽減させました。また、それと並行して育児短時間勤務制度を2段階で延長させることができるようにし、最大で小学校3年生の年度末まで延長可能にしています。
また、早退などをする育児中の職員向けに時差出勤手当を新設するなどの施策も実施しています。
株式会社 社会起業家パートナーズ
株式会社社会起業家パートナーズは以前、お昼の休憩時間が取れなかったり、年次有給休暇が取得できなかったりと、ハードな労働環境が原因でスタッフが大量退職してしまったことがありました。求職時に望んだ条件と、働く中で変わっていく希望の雇用条件の変化なども大量退職の背景の一つです。
そこで株式会社社会起業家パートナーズでは、子供の成長にあわせて柔軟に働き方を変更できるよう、勤務体系や労働時間などを変更しました。
繁忙期の土日は交代で「ノー残業デー」を週一回実施したり、勤務終了時から次の勤務を始めるまで12時間のインターバルを設けるなどの施策を実施したところ、雇用が安定するようになりました。
戸田建設株式会社
戸田建設株式会社では、企業価値の向上や成長のためには従業員の定着や安定的な雇用が不可欠であると考え、社内の福利厚生制度を充実させてきました。
まず、従業員側の福利厚生ニーズを把握するために会社の労働組合と定期的な会合を実施しており、そこで得たニーズに基づいて福利厚生制度を追加しています。
また、多様な働き方を実現させるためにさまざまな配慮をしています。例えば、宗教を信仰する外国人従業員のために祈りの時間を設けたり、LGBTQである従業員のための同性パートナーシップ制度を設けるなどです。さらに、育児短時間勤務制度は小学校3年生まで延長できるようにしています。
株式会社昭和設計
株式会社昭和設計では、従業員の幸福を実現するためにワークライフバランスや女性活躍の推進などが必要になると判断し、そのための具体的な施策として福利厚生制度を充実させてきました。
昭和設計では従来「パーソナル休暇」として、7〜9月に3日ほど夏季休暇を取得できるようにしていました。しかし、お盆の時期に休暇が取りにくい従業員が多かったことが課題となっていました。そこで「パーソナル休暇」を1年間取得可能とし、時間単位でも取得できるように制度を変更しました。
また、女性(Female)のFを取り女性の生理休暇を「エフ休暇」と名付け、休暇がより取得しやすくなっています。
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福利厚生の充実は大切

以上、福利厚生を充実させることで得られるメリットや、福利厚生の種類、福利厚生を充実させた企業事例などについてまとめてご紹介しました。
福利厚生を充実させることで得られるメリットには、離職率の低減や従業員のエンゲージメント向上、生産性の向上、対外的なイメージアップ、コスト削減などさまざまなものがあります。
また、福利厚生にも、健康管理や食生活サポート、運動不足解消、生活習慣改善、特別休暇、育児・介護支援などたくさんの種類があります。
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