産業医と医者の違いとは?産業医は誰でもなれる?

産業医と医者の違いについて、よくわからないという方もいるでしょう。医師免許があれば産業医になれるかというと、実はそういうわけでもありません。

本記事では、産業医になることを検討されている方や、産業医の概要について知りたい方に向けて、産業医と医者の違いをご説明します。特に、産業医になるための条件についてや、産業医の具体的な職務内容についてもご説明しますので、産業医の概要について知りたいという思いがある方はぜひお読みください。

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産業医とは?

「産業医」のイメージ_笑顔で案内する産業医

産業医とは、会社などの事業場において、労働者の健康管理などの事象について専門的な知見を持ってアドバイスしたり、指導したりする、医師免許を保有した医師のことです。

会社などの規模に応じて産業医を選任することは、すべての事業者に義務付けられています。また、産業医は、労働者の定期健康診断の実施や、健康管理などを行わなければなりません。

企業に日常的に勤務する専属産業医と、月に1、2回程度出勤する嘱託産業医の2つの就業形態があります。

産業医と普通の医者の違いの概要

産業医も普通の医師も、同様に医師免許を保有している医師であることには違いありません。では、どんな点に違いがあるのでしょうか。

まず、応対することになる対象が違います。通常の医師は病気を患っている「患者」が対象ですが、 産業医は企業などの事業場で勤務する「労働者」が対象です。

また、医師は患者に寄り添い、患者の立場を慮って医療行為を行うことが主な仕事です。一方で産業医は、事業主と労働者の中立の立場が求められます。

産業医は誰でもなれる?産業医になるには

産業になるための条件は、明確に定義されています。「産業医は、労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識について厚生労働省令で定める要件を備えた者」と規定されているのです。

ここで定められている要件とは以下の4つのことを指しています。企業サイドは、以下のいずれかの要件を備えた医師から、産業医を選任する必要があります。

(1)厚生労働大臣の指定する者(日本医師会、産業医科大学)が行う研修を修了した者

(2)産業医の養成課程を設置している産業医科大学その他の大学で、厚生労働大臣が指定するものにおいて当該過程を修めて卒業し、その大学が行う実習を履修した者

(3)労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験区分が保健衛生である者

(4)大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授、常勤講師又はこれらの経験者

また、事業場の規模や従業員数などごとに、何人の産業医を配置すべきなのかということなどについても規定されています。

産業医と医者の職務内容の違い。産業医の職務

「産業医」のイメージ_複数名の産業医がミーティングをしている様子

産業医と、一般の医師の要件の違いについては上述しました。次は実際の仕事内容の違いについても気になるのではないでしょうか。そこで以下、産業医がどのような仕事をするのかについてご説明します。

定期検診の実施と就業判定

産業医の最も重要な業務は、定期健康診断の実施のサポートと言っても良いでしょう。また、滞りなく定期健康診断を実施した後に、診断結果で異常があると判定された従業員の就業判定を行なうことも、重要な仕事です。

定期検診を行った結果、業務に支障が出る可能性がある、あるいは休養が必要であると判断した従業員に対しては、「意見書」を発行する必要があります。従業員の健康に何か異常があると判断した場合には、会社側にも報告します。

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職場巡視

産業医は、当然ながら定期健康診断のときのみ職務にあたるわけではありません。職場巡視も重要な業務のうちの1つです。

職場環境は業種だけでなく企業内の部署ごとなどでも異なります。そのため、従業員が健康的な環境で仕事ができるよう、少なくとも月1回のペースでさまざまな部署に職場巡視を行なう必要があります。

職場巡視でチェックすべきポイントは事業場によって異なっています。それぞれの企業・部署が健康に働けるような環境があるかどうか、チェックします。

衛生委員会

衛生委員会への出席は、産業医の義務というわけではありません。しかし企業によっては、産業医は衛生委員会・安全衛生委員会のメンバーとして出席し、必要に応じて助言をする必要があります。特に労働災害の原因について調査・把握し、再発防止のためにアドバイスします。

職場の様子を把握したり、職場巡視以外の機会で助言できたりするため、衛生委員会や安全衛生委員会には産業医が出席することが望ましいとされています。

衛生講和

衛生講和を実することも、産業医の重要な業務のうちの1つです。健康や衛生面での管理の大切さを知ってもらうために、新入社員研修や、安全衛生委員会などの場で、産業医が従業員のために行なう研修を衛生講話といいます。内容はメンタルヘルスの管理や食習慣の管理、睡眠習慣の管理など、必要に応じて変える必要があります。

ただし、衛生講話の開催方法や、実施する頻度などに法的な決まりはありません。あくまで必要に応じて実施するものです。

休職・復職関連の面談

休職や復職判断をするための面談を行うのも、産業医の主な仕事のうちの1つです。産業医は従業員の健康状態に基づいて、休職や復職の勧告をする権利があります。あくまで、勧告する権利があるだけで、最終的な判断は企業側が下します。そのため、休職・復職の命令はできません。

休職中も、従業員の健康状態をチェックしたり、復職に対するモチベーションがあるかどうかを聞いたりする必要があります。本人に復職への思いがなければ、復職させることは難しいためです。

長時間労働・高ストレス者との面談

健康診断を実施するときだけではなく、長時間労働者や高ストレス者とも、不定期に面談する必要があります。職場を巡視したり、健康診断を実施したりする中で、面談が必要な従業員を認めれば、面談を実施しなければなりません。

また、産業医はストレスチェックの実施者として、ストレスチェックの計画から実施まで、すべてのプロセスにおいて主体的に携わらなければなりません。チェックの結果、高ストレス者と判断された従業員とは面談を実施します。

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専属産業医と嘱託産業医の違い

嘱託産業医は、専属産業医とは違い、普段は病院やクリニックで医師として勤務することもできます。1ヶ月に1回以上、企業などの事業場に訪問して産業医として勤務します。事業場の従業員数は50人〜999人の企業では、専属産業医を設置する必要はなく、嘱託産業医を設置すればOKとされています。嘱託産業医として複数の企業をかけ持ちされているような医師の方も多いです。

一方で、専属産業医は事業場における専属の産業医として選任され、その事業場に専念した業務に従事します。専属産業医は週に3日以上、さらにそれぞれの勤務日において1日3時間以上の勤務が必要です。事業場の規模も、従業員が1,000人以上の大規模な事業場になります。

産業医と医者の違いを理解しましょう

「産業医」のイメージ_笑顔でこちらを向く産業医

以上、産業医と一般的な医者の違いについてご説明しました。そもそも、産業医とは、医師免許を持っている医師です。その上で、いくつかの要件を満たした上ではじめてなることができます。学校で勉強するなど、いくつかのルートがあります。

産業医には嘱託産業医と専属産業医がいます。事業場の規模によって、それぞれの設置の義務が違います。

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