ダイエットを支えるポイントは「時間」

ダイエットを頑張っていてもスムーズに痩せない!と不安に感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか。普段の生活習慣によって「太りやすい体質」になっていると十分な効果が得られない場合があります。
今回は、より効果的に結果につなげられるよう、食事の時間、睡眠とダイエットの関係性についてお伝えいたします!

食べる時間を見直してみませんか?

「早食いは良くない」「夜遅くの食事は良くない」と皆さんも一度は耳にしたことがあると思います。
早食いは、食べ物の消化吸収が早くなり、血糖値が急激に上昇します。急激に上昇した血糖値はインスリンによって脂肪に変わっていきます。つまり、多くの糖が脂肪に変わってしまうことで太りやすくなります。
また、食べ始めてから満腹を感じるまでは20分かかると言われてします。そのため、1口20~30回噛んで食べることで、早食い・食べ過ぎを防止することができます。
早食いを防止するためには、よく噛んで食べる、野菜から先に食べるとちょっとした工夫で対策をすることができますので、今日から意識しましょう。
次に、夜遅くの食事は朝・昼に比べると食後の代謝が大きく低下するといわれています。
夜は脂肪の合成を促進する遺伝子が活発となるので、夕食が遅くなることで脂肪をため込みやすくなり、体重増加につながります。
そのため、夕食は遺伝子が活発になる前の21時頃を目安に摂ると良いとされています。
ただ、お仕事などによって、21時頃までに夕食をとることが難しい方も多くいらっしゃいますよね。
その場合には、食事を小分けにする「分食」を取り入れるのがよいです。夕方の17時~18時頃に200kcal程度を目安に、おにぎりやサンドウィッチ、大豆バー、プロテインバーなど栄養素をしっかりと取ることができる食品を選ぶことがポイントです。帰宅後には、肉や魚、野菜などの主菜・副菜を軽めに食べるようにしましょう。

睡眠不足はダイエットの天敵?!

睡眠不足が「太りやすい体質」をつくる原因の一つになることをご存じですか?
睡眠中はダイエットに大きな影響を与える成長ホルモンが分泌されます。
睡眠不足で成長ホルモンの分泌が減ることで代謝の低下を招き、脂肪を燃焼しにくい太りやすい体質になってしまいます。
また、グレリン・レプチンという食欲に関連したホルモンも睡眠に影響されます。
睡眠不足のときには、食べ過ぎを防止するレプチンの分泌が減り、食欲を増進するグレリンの分泌が増加します。そのため、睡眠不足が続くことで脂肪が燃焼しにくくなるだけでなく食欲増進につながってしまいます。
では、どのくらい睡眠時間を取るのが理想なのでしょうか?
睡眠時間に関しては、個人差がありますが6~8時間程度といわれています。また、睡眠の質も欠かせない要素です。夜遅くのスマートフォンやテレビ、パソコンなどの強い光は、脳を覚醒させてしまい寝付きにくくなるため就寝前には使用を控えることを意識しましょう。

体重が減りにくいという方は、食事の時間と睡眠といった日ごろの生活習慣を見直すことも大切です。
取り組みが習慣化するまではある程度時間がかかりますが、習慣化することができれば継続することができます。頑張っていきましょう!

参考文献

関野由香, 柏絵理子, 中村丁次 食事時刻の変化が若年女子の食事誘発性熱産生に及ぼす影響 – 日本栄養・食糧学会誌. 63巻3号.2010年6月. P101-106.

血糖値と食べる時刻の関係.nippn栄養情報サイト.2023.3.13
https://www.nippn.co.jp/BrandB/eiyou/column/12.html

「いつ」「なにを」「どのように」食べるかがポイント! 時間栄養学で体内時計を整える.社会福祉法人恩賜財団済生会.2023.3.13
https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/chrono_nutrition/