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【2024年版】私たちの健康経営の取り組みと成果
前回の「私たちの健康経営戦略」に引き続き、今回は「健康経営の取り組みと成果」についてご紹介いたします。
社内調査で顕在化した従業員の健康課題
前回報告の通り、当社では定期的に全社員を対象に健康意識調査を行い、食生活やメンタルヘルス、飲酒など健康に関する多岐にわたる項目の測定を行っています。直近の当社実績と令和5年度の健康実態調査の比較では、飲酒頻度と喫煙率、運動習慣は基準を上回り、一方で食事と睡眠は基準を下回る結果となり、課題があることがわかりました。
具体的には、日頃の食事や間食の際に栄養バランスをどれくらい意識しているかを問う質問では、「あまり意識していない」「ほとんど意識していない」の回答が34%、朝食の摂取については「あまり食べていない」「全く食べていない」と回答した人が38%でした。また睡眠について「あまり取れていない」「全く取れていない」と回答した人が31%でした。
これらの課題に対し、下記表1の通り目標数値を設定し、各種施策を実施しました。

表1:各健康課題の数値と目標数値
「食事」と「睡眠」の課題改善に向けて
当社では年間を通じて運動や禁煙、メンタルヘルスなどさまざまな健康経営施策を実施し、社員の健康意識醸成に取り組んでいます。上記の結果を受けて、直近1年では特に「食事」と「睡眠」について工夫して施策を行なってきました。
食事
オフィス内に設置した健康食品の購買サービス※1の社内利用促進を進めました。ポスターやポップ、チャット等で社内周知を行いつつ、定期的な社内アンケートを通じて社員のニーズを把握し食品やサプリメントの品ぞろえの見直しに活用しました。
また、新しい取り組みとして当社在籍の管理栄養士による、食事の社員向け個別相談会を実施しました。30分間の個人面談の中でダイエットや栄養バランス改善などの相談を受け指導を実施しました。面談後はアドバイスをまとめた個別レポートを相談者に共有し、行動改善を促す工夫をしました。
※1:オフィス内の冷蔵庫に新鮮なサラダやフルーツ、無添加や国産食材にこだわった惣菜など、管理栄養士監修の健康的な食事を安価で購入できるサービス。2023年に導入した。
睡眠
月次のコラムメール配信や健康に関する社内報での情報発信に加えて、睡眠強化月間を設定し、期間内に複数の施策を集中的に実施しました。コンテンツは複数準備し、デイリーでのコラムやクイズに加えて、睡眠の重要性を伝えるための動画も社内で制作しました。メールやチャット、張り紙などを活用し、複数の接点で社員の目に触れるよう工夫して周知をしました。
食事や睡眠以外の施策に関しても表2に示す通り、さまざまなカテゴリーで施策を実施し、合計963,500円、130時間を健康経営施策に投資しました。

表2:2023年4月から2024年9月までに実施した健康経営施策
取り組み結果から見えてきた新たな課題
健康経営施策実施後の結果として、表3に示す通りの結果が得られました。
栄養バランスを意識していない人は34%から31%に減少、朝食を摂取できていない人も38%から31%に減少し、やや改善が見られました。しかしながら、結果の詳細を確認すると、出社頻度の高い20代から30代の男女の結果が悪い傾向であることがわかりました。
また十分な睡眠時間が確保できていない人の割合についても、31%から37%に増加し、20代から30代の男女を中心に増加していました。回答者の所属部門の傾向から業務負荷の増大と不規則な生活習慣が原因として推察されました。
生活習慣病者数については改善が見られましたが、健康診断有所見者率と特定保健指導受診率は悪化しました。
数値だけを見ると改善が見られる部分はあるものの、20代から30代の男女を中心に課題が残る結果でした。今回の健康意識調査と健康診断関連の結果を踏まえ、今後も新たな健康経営施策を企画、実行していきます。

表3:取り組み前後の数値比較
取り組みを通じた経営指標の変化
健康経営の取り組みを通じて、企業価値や生産性、従業員の定着の観点で変化をあったのかを確認しました。
結果は下記表4に示す通り、売上や取引社数などの企業価値、一人当たりの売上、離職率ではポジティブな変化が見られました。しかしながら、心身の健康問題が理由で生産性が低下している状態を表す指標である、プレゼンティーイズムは16.3%から19.4%に悪化し、日本人平均の15.1%から大きく乖離してしまいました。従業員の健康が直結するプレゼンティーイズムついては、健康経営施策とともに、改善策を検討していきます。

表4:経営に関する数値の変化
※2:22024年9月までの平均で算出
さいごに
1年間の健康経営への取り組みの結果、改善が見られた部分もあれば、悪化した部分もありました。結果を振り返り、当社のビジョン「誰もが意識せず健康になれる、 健康であり続けられる社会の実現」に向けて、今後も継続的に施策を実施していきます。
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