健康指導(保健指導)とは?何をする?簡単にご紹介

企業にとって、従業員の健康を守ることは重要です。従業員の健康が損なわれれば、生産性の低下や離職率の増加につながり、結果的に経営に悪影響をおよぼす恐れがあります。健康指導(保健指導)を実施すれば、従業員の健康維持をサポートできます。

しかし、「健康指導とは何かわからない」「どのような効果があるのかわからない」方もいるでしょう。そこで本記事では、健康指導の概要や対象者、特定保健指導との違い、メリットなどを紹介します。

健康指導(保健指導)とは?簡単にご紹介

【健康指導】のイメージ_笑顔で指導をする白衣の女性

健康指導(保健指導)とは、一般健康診断の結果を踏まえて、運動や食事、睡眠などの生活習慣の改善に対する助言を行うことです。保健指導の実施、受診推奨、緊急連絡の健康管理、健康改善に関する情報提供などが行われます。

企業において、産業医や産業保健師などの医療専門家が実施することが多い傾向にありますが、企業以外にも学校や病院などでも健康指導は行われます。

例えば、生活習慣病の中でも特に多いメタボリック・シンドローム対象者に対して、数ヶ月をかけて体重を減らすプランニングをして、日々の食生活・運動状況を記録させ、体重を減らす支援をするなど、さまざまな方法があります。

健康指導(保健指導)の対象者は?

【疑問】のイメージ_女性がパソコンの前で頭にはてなを浮かべている様子

健康指導(保健指導)の対象者は、特定保健指導とは異なり限定されていません。医師や看護師などの医療専門家が健康増進を目的として、あらゆる人に対して実施できるのが健康指導です。

健康指導の対象者の選定は、健診の結果から受診者を「情報提供レベル」「保健推奨レベル」「受診推奨レベル」の3つの健康管理区分に階層化することが一般的です。それぞれのレベルに対して適切な健康指導を実施します。

健康指導(保健指導)と特定保健指導の違い

【ポイント】のイメージ_女性が笑顔で人差し指を立てている様子

「健康指導(保健指導)」は一般健診だけでなく、個別健康相談や病院の治療時などさまざまなシチュエーションで実施されます。一方、「特定保健指導」は、特定健診(※)の受診でメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の対象者や予備軍に対して実施される指導です。

※特定健診:40歳以上74歳以下を対象にした、メタボリックシンドロームに着目した健診のこと

健康指導では医師や保健師、看護師、栄養士などが病気の予防や健康維持・増進のために生活習慣を改善するための助言を行います。特定保健指導では、対象者に対して保健師や管理栄養士などが、生活習慣の改善に関する指導を行います。

健康指導(保健指導)の内容とは?

健康指導の内容は、以下の3つが挙げられます。

  • 栄養指導
  • 生活指導
  • 運動指導

ここではそれぞれの詳細を解説します。

栄養指導

栄養指導とは、食事の基本である(主食・主菜・副菜)や減塩、栄養摂取量、カロリー削減などの知識を教える指導のことです。たとえば、メタボリックシンドロームを解消するために、食事の習慣改善やコントロールについての指導をするなどが挙げられます。

生活指導

勤務形態や生活習慣が原因で健康上の問題が起こっている場合に、それを改善・解決するためのアドバイスをします。例えば、喫煙や飲酒、睡眠などの生活習慣についてアドバイスされることが多い傾向にあります。

運動指導

運動指導は栄養指導と並んで重視されており、日常の活動量の向上や運動方法についての指導が行われます。例えば、「1日1万歩を歩く」「1日に1時間の有酸素運動を週3回以上実施する」といったアドバイスがされます。

保健指導の事例

保健指導の事例として、以下の2つを紹介します。

  • 個別面談による事後指導
  • 運動施設での指導

個別面談による事後指導

ある企業では、健診後、要注意者に対して年に1回(健診の1〜2か月後)面接を実施し、運動指導や生活指導、食事指導などを行っています。面接を実施するだけでなく記録表を作成し、健康維持のために経過を追っているそうです。

企業によって面談回数、面談形式(個別面談・集団指導)は異なります。半年の間に6回個別面談を実施し、行動目標の設定や食事改善や運動改善の指導、最後に評価・修了賞を発行する企業もあります。

運動施設での指導

従業員の中で、希望者に対してスポーツクラブで1回60分、週3回の個別指導をしている企業もあります。個別指導では歩数計を使い、日常の身体活動量を確認しています。また、オリジナル健康食を朝食・夕食と2週間提供したそうです。

身体活動量のデータ蓄積による評価も実施しています。

健康指導(保健指導)のメリット

健康指導を実施する意味がわからない方もいるかもしれません。ここでは健康指導のメリットを紹介します。メリットは以下の3つが挙げられます。

  • 従業員の健康増進
  • 満足度・生産性向上
  • 健康保険費用の削減

従業員の健康維持を考えている方は参考にしてみてください。

従業員の健康増進

健康指導は従業員の健康をサポートするため、疾病の予防や健康増進に役立ちます。定期的に健康チェックや健康相談、適切な運動や生活習慣のアドバイスを受けることで、従業員が健康な状態を維持でき、疾病リスクの低減が期待できるでしょう。

予防措置の実施や早期発見により、重大な健康問題の予防や進行の抑制にもつながります。企業が率先して健康維持に取り組めば、従業員の健康への意識付けも可能になるでしょう。

満足度・生産性向上

従業員の健康状態が良好であれば、満足度や生産性が向上する可能性があります。従業員がストレスにより体調不良になってしまうと、仕事に対するモチベーションが下がったり集中力が低下してしまったりする恐れがあります。

それが悪化すると欠勤が続く場合や、最悪、休職や退職に追い込まれてしまうこともあるでしょう。健康な従業員は体力的にも精神的にも負担を軽減でき、業務で高いパフォーマンスを発揮できます。また、企業に対する帰属意識も高まるため、離職防止にもつながるでしょう。

健康保険費用の削減

健康な従業員の増加や疾病リスクの低減は、結果的に健康保険費用の削減につながる場合があります。日本経済新聞の「大企業健保、赤字5600億円超で過去最大 23年度見込み」によると、赤字を見込む健保組合は2022年から103組合増加し、1,093組合になったとされています。

医療費負担が増えれば、健保組合の財政も厳しいものになるでしょう。予防措置や健康増進活動に投資することで医療費が削減でき、将来的な健康保険費用の削減が期待できます。

健康指導(保健指導)なら「HELPO」

健康指導を実施すれば従業員の生活習慣を改善でき、疾病を防止できます。しかし、どのように健康指導を取り入れようか悩んでいる経営者や人事労務担当者もいるかもしれません。そのような方におすすめなのが、ヘルスケアアプリ「HELPO(ヘルポ)」です。「HELPO」は24時間365日、いつでも医療専門チームにチャットで相談できるスマホアプリです。

医療専門チームには医師や看護師、薬剤師が在籍しているため、幅広い相談内容に対応できます。体調不良だけでなく、運動後のケアや食事のアドバイスなど、日常生活の健康維持に関する相談へのアドバイスも可能です。利用できる回数には制限がなく、また、オンライン診療や病院検索も可能です。健康指導を実施したいと考えている企業は、ぜひ導入を検討してみてください。

健康指導(保健指導)は重要

健康指導は、一般健診や健康相談、職場のセミナーなどで実施される、生活習慣を改善するために行われる指導です。健康経営が推奨される今、従業員が健康的に働ける環境を提供することは、企業にとって重要な課題の一つです。従業員の健康が損なわれれば生産性やモチベーションも下がり、企業の経営にも悪影響をおよぼす恐れがあります。長期的な視点を持ち、予防措置や健康増進活動に投資し、従業員の健康を守っていきましょう。

健康指導は、従業員の生活習慣を改善するために行われるため、長期的な視点で見ても価値のあるものだと言えます。健康指導を実施したいと考えているなら、ヘルスケアアプリ「HELPO」がおすすめです。医療専門チームが病気だけでなく、日々の健康に関するアドバイスも行っています。ぜひ導入を検討してみてください。

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