職場のメンタルヘルス予防とは?一次・二次・三次予防をご紹介

職場におけるメンタルヘルス予防は、一次予防、二次予防、三次予防の3つからなります。従業員に健康的に働いてもらうためには、メンタルヘルス不調の未然防止や早期発見が欠かせません。しかし、どのようにメンタルヘルス予防を行えば良いかわからないという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、メンタルヘルス予防についてや企業で取り組まれている事例を解説していきます。

メンタルヘルスの一次予防とは?

【診療】のイメージ_診療をしている様子

メンタルヘルス対策の一次予防とは、うつ病などのメンタルヘルス不調を未然に防ぐことを指します。ストレスチェックもメンタルヘルス不調を予防するための一次予防に位置付けられます。

ストレスチェックとは、ストレスに関する質問票を用いて労働者のストレス状態を調べるものです。ストレスチェックにより、労働者のストレス状態の異常について早急に気付けます。また、一部の人については産業医との面談により、不調の原因を詳しく調べられます。

それ以外にも、従業員が自分自身のメンタルヘルス状態を適切に把握・対処できるようになるために、メンタルヘルスに関する研修を実施することも重要です。また、相談窓口を設置したり労働時間を削減したりするといった対策もできます。

メンタルヘルスの二次予防とは?

【診療】のイメージ_笑顔で話を聞く看護師

メンタルヘルス対策の二次予防とは、メンタルヘルス不調の早期発見と早期治療を意味します。具体的には、産業保健スタッフや上司などがメンタルヘルスの異常に早く気付き、相談など適切な対応を行うことが挙げられます。

そのためには、定期検診やストレスチェックを実施して従業員の異常に気付くことが重要です。また、二次予防においては職場の管理監督者にあたる上司が部下の異常に気付くことも非常に大切です。そのためにも、上司がメンタルヘルスに対する正しい知識を身に付けておかなければなりません。

それ以外にも、職場にいる産業保健スタッフによる相談窓口の設置や事業場外資源によるケアを組み合わせた対策も、二次予防の対策として挙げられます。

メンタルヘルスの三次予防とは?

【診療】のイメージ_真剣に話をする看護師

三次予防とは、メンタルヘルス不調で休職してしまった労働者が職場に復帰できるようサポートすることです。例えば、休職から復帰した際の職場復帰支援プログラムの策定・実施をしたり、メンタルヘルス不調で休職していた際に診断していた主治医と連携したりするなどの対策が挙げられます。また、休職中の従業員へのフォローも三次予防対策のひとつです。

メンタルヘルス不調は再発しやすいために再発防止も重要であり、これも三次予防に含まれます。再発防止の三次予防においても、職場にいる他の従業員が重要な役割を果たします。そのため、従業員のメンタルヘルスケアの知識は必須だと言えるでしょう。従業員にメンタルヘルスについての知識を得てもらうために、研修やセミナーを実施することも大切です。

メンタルヘルス予防の具体事例6つ

メンタルヘルス予防について、実際にどのような対策を行えば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。ここではメンタルヘルス予防について具体的な企業事例を紹介していきます。

住友電気工業株式会社

住友電気工業株式会社では、社員や職場の健康維持増進活動を「健活!」と称し、社員の健康づくりを積極的に支援しています。メンタルヘルスケアについては、ハンドブックの配布や年に1回セルフケア・ラインケアの研修を実施。

ストレスチェックの結果を踏まえて職場環境改善活動を行い、働きやすい職場環境作りを行っています。他にも、カウンセラーを社内外に配置し、社内だけでなく家族が相談できる体制を整えているそうです。

株式会社SUMCO

株式会社SUMCOでは、ストレス調査結果をもとに従業員一人ひとりが職場環境改善についての意見を出し合い、取り組みを決定・活動しているそうです。その中で出た良好事例に関しては、社内HPに掲示・共有されます。

他にも、ストレス調査結果で負荷が高いと評価された部署の実態調査を行い、働き方改革に向けた取り組みの実施を促しています。また、定時退社日の順守率のモニタリングを行ったことにより、残業時間の縮減に成功しました。

オムロン株式会社

オムロングループでは、産業保健スタッフの配置については法令を超えた独自基準(300名以上の拠点に保健師1名を配置)を設置し、従業員へのきめ細やかな健康管理サービスを実施しています。

ストレスチェックに基づいた組織診断や職場ヒアリング、産業保健スタッフなどの支援により職場環境改善活動を実施。2017年からは、全従業員にeラーニングを活用したセルフケア、2021年からは管理監督者を対象としたeラーニングの実施に取り組んでいるそうです。

EY新日本有限責任監査法人

EY新日本有限責任監査法人では、産業医や保健師、労務・安全衛生担当者が在籍する「健康サポートセンター」を中心に、人事部門のトップライン責任者などとコミュニケーションを取りながらメンタルヘルスに関する取り組みを行っています。

ストレスチェックの結果を可視化し、各部署がどのような状態であるかをわかりやすくしました。その結果、経営層からの理解を得られ、実際の取り組みに繋げられているそうです。ストレスチェックの分析結果を踏まえてヒアリングを行ったことによりコミュニケーションの重要性がわかり、コミュニケーション研修を実施するに至りました。

サンデン・ビジネスアソシエイト株式会社

サンデン・ビジネスアソシエイト株式会社では、ストレスチェックはもちろん、従業員参加型職場環境改善の取り組みを実施。職場環境改善では、セミナーにて管理職に参加型職場環境改善の実施方法を理解してもらい、次に管理職が部下に進め方を教え、話し合いの上で改善内容を決定しています。

係長の目線で従業員参加型環境改善を実施したり、部下にアンケートを実施した上で改善内容を決めたりするなど、現場に合わせた対策を実施しているそうです。

株式会社タック

株式会社タックでは、ストレスチェックとあわせて、食事や睡眠など健康面に関するアンケートも行っています。健康面に関するアンケートの結果から食事や睡眠に対する意識が低いことがわかり、食事に関するセミナーを実施。年間計画に「良い睡眠をとること」を目標に入れ、周知広報にて睡眠に関する考え方を伝えています。

さまざまな年代の男女3名を相談担当者とする体制に変更し、相談担当者からもできるだけ社員に声掛けをして一人で抱え過ぎないような体制を作っているそうです。

メンタルヘルス予防に「HELPO」

メンタルヘルス予防の対策にはさまざまなものがあり、どれから実施すれば良いかわからない方も多いのではないでしょうか。そのような方におすすめなのが、気軽に取り入れられるヘルスケアアプリ「HELPO(ヘルポ)」です。「HELPO」は24時間365日、いつでも医療専門チームにチャットで相談できるスマホアプリです。

医療専門チームには医師や看護師、薬剤師がいるのでさまざまな相談に対応できます。メンタルヘルスの一次予防はもちろん、二次予防や三次予防にも有効なアプリとして利用していただけます。いつでも相談できる場所があるというのは、従業員のメンタルケアに繋がるものです。メンタルヘルス予防として、ぜひ「HELPO」の導入を検討してみてください。

従業員のメンタルヘルス予防は重要

メンタルヘルス予防にはメンタルヘルス不調の未然予防のための「一次予防」、早期発見や早期治療のための「二次予防」、職場復帰やメンタル不調の再発防止のための「三次予防」があります。メンタルヘルス予防によりメンタルヘルス不調の従業員が少なくなれば、従業員が休職や退職してしまう可能性も減らせます。

また、従業員が健康的に働けるようになり、生産性の向上も見込めるでしょう。従業員の健康は会社にとっても重要です。従業員が健康的に働けるように、メンタルヘルス予防のための対策を実施していきましょう。

メンタルヘルス予防には、ヘルスケアアプリ「HELPO」の導入もおすすめです。ぜひ検討してみてください。

「サービス紹介をみる」バナー
「アプリを利用する」バナー
「問い合わせする」バナー